「ブシャール結節」は指の関節が変形したり腫れたり、こわばったりする症状を伴うため、日常生活に支障をきたす場合もあります。
はっきりとした原因は判明していませんが、遺伝や加齢、ホルモンバランスの乱れ、手先の使いすぎなどが考えられています。
ブシャール結節の症状には痛みや違和感を伴う場合もあるため、不快な症状を改善する方法として、漢方薬の導入を考える方もいるのではないでしょうか。
本記事ではブシャール結節の症状に作用する漢方薬や、ほかに有効とされている改善方法について紹介します。
ブシャール結節に悩まされている方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
漢方薬はブシャール結節の不快症状を改善できる
ブシャール結節の治療は、テーピングや湿布、軟膏に鎮痛剤、投薬などにより不快な症状を緩和するためにおこなわれます。
また漢方薬の服用も、ブシャール結節による痛みや腫れを改善する効果が期待できる治療法の一つです。
ブシャール結節の改善方法を探している方は、次項からの内容をぜひ参考にしてみてください。
ブシャール結節に効く漢方薬の種類
ブシャール結節とは、手の指の第2関節の軟骨が消耗した状態です。
関節の変形や腫れ、指の屈曲などを生じる場合があります。
ブシャール結節の症状緩和においては、次のような漢方薬が処方される場合が多いようです。
- 葛根加苓朮附湯
- 桂枝加朮附湯
- 越婢加朮湯
これらの漢方には、水分代謝を整える、体を温める、といった効果が確認されています。
ブシャール結節による痛みの緩和にも役立つでしょう。
痛みや腫れを起こしにくい体質を目指す漢方薬
漢方薬は、不調を起こしている部分のみに作用するものではありません。
体全体を整え、病気になる体質自体を変えて治す「体質改善」の考え方により漢方薬が処方されるケースも多くあります。
強いストレスを緩和してホルモンバランスを整えたり、血行を改善して体を温めたりする行為も体質改善の一環です。
処方される漢方薬は、個人の体質により大きく異なります。
漢方薬による体質改善が成功すれば、症状の軽減に加え、痛みや腫れが起こる原因の除去も期待できるでしょう。
漢方薬を用いたブシャール結節の治療
ブシャール結節の痛みや腫れは、漢方薬による緩和治療がおこなえる場合もあります。
漢方薬とブシャール結節の関係や、漢方薬を使用する際のメリット、および注意点については次のような点が考えられるでしょう。
- ブシャール結節が発症する原因を根本から治療
- 体質の違いに合わせて処方する
- 症状のある指以外の指も守れる
- 症状が改善されない場合もある
それぞれの特徴について解説します。
ブシャール結節が発症する原因を根本から治療
ブシャール結節の原因ははっきりと特定できない場合が多いものの、痛みが強く出る場合にはさまざまな原因を考える必要があります。
・体の冷えや血行不良
・炎症
・強いストレス
・ホルモンバランスの乱れ
上記症状も考慮したうえで、ブシャール結節の治療を考えなければいけません。
また、ブシャール結節の症状軽減の手段として用いられることの多いテーピング療法は、指を安静にさせて痛みを強めないようにするものです。
一方、漢方薬の中には冷えや血行不良を改善するもの、炎症を鎮めるものなどがあるため、痛みの原因と考えられる要因を取り除く効果も期待できます。
あまり動かす機会のない第1関節とは異なり、日常生活において頻繁に曲げ伸ばしの動作をおこなう第2関節は、長期間の固定には向いていない部位です。
常時のテーピングが困難な部位には、漢方薬による体質改善や痛みの緩和が有効な可能性もあります。
体質の違いに合わせて処方する
漢方薬は「痛み」「腫れ」など、特定の症状を軽減する目的で一律に処方されるものではありません。
冷え性である、ひどい肩こりが見られる、食欲不振や不眠の傾向がある、など、痛み以外の悩みにあわせた処方や、痛みの原因と考えられる状態を改善するための処方が一般におこなわれます。
とくに痛みは体全体の冷えや血行不良を原因とする場合も多いため、体を冷やしやすい方は痛みを生じやすい傾向にあると言えるでしょう。
冷えの体質を改善すれば、ブシャール結節の痛みの緩和効果も期待できます。
個人の体質における問題を特定し、症状を生じにくい体を目指すための手段として、漢方薬が有効に働く可能性はあるでしょう。
症状のある指以外の指も守れる
ブシャール結節は第2関節のある人差し指から小指にかけて生じる症状です。
ただし、一気に人差し指から小指にかけて痛みやこわばりが生じるものではありません。
小指以外の指の曲げ伸ばしが難しくなる場合、人差し指と中指がとくに痛む場合など、症状の出る場所や症状の種類はさまざまです。
また、年齢を重ねたり、ホルモンバランスがより乱れたりすると、ほかの指にも症状が出現する可能性があります。
そのため漢方薬により冷えや血行不良、炎症やストレスなどへ対処できれば、ほかの指におけるブシャール結節のリスクも軽減できるでしょう。
テーピングのみではほかの指における予防は困難です。漢方薬の活用により、将来のブシャール結節の発症を予防しましょう。
症状が改善されない場合もある
適切な漢方薬の服用により、ブシャール結節の痛みや腫れを軽減する効果が期待できます。
ほかの指への症状の広がりを防止したり、体質改善により痛みが出にくい体づくりをおこなえたりと、漢方薬の活用には一定のメリットが期待できます。
一方で、漢方薬を一定期間試しても、症状が改善されない場合があるようです。
また、一度変形した指は元に戻すことができないため、指の形を元のように整える作用は期待できない点にも注意が必要になります。
漢方薬の活用では痛みや腫れなどを十分に取り除けない場合、指の動作に支障が出ている場合には、医師と相談して適切な治療法を検討しましょう。
漢方薬と併用できるブシャール結節の治療
ブシャール結節の症状を緩和する方法は、漢方薬以外にもいくつか存在します。
本項では漢方薬と併用できる治療法として、次の2つを紹介します。
- 装具療法
- リハビリ療法
漢方薬と上記治療法を取り入れることで、症状の改善効果がより高まる可能性があります。
ブシャール結節の症状を緩和したいと考える方は、次項からの内容をぜひ参考にしてみてください。
装具療法
ブシャール結節は軟骨の摩耗により、関節の変形や炎症、腫れや痛みを伴う場合が多い症状です。
症状が悪化して関節の状態が不安定になると、痛みも強まります。
関節部の安定は、骨の圧迫や摩耗を防ぎ、痛みや腫れを抑える効果が期待できます。
ブシャール結節の症状が出る第2関節部周辺の固定には「ブシャールリング」と呼ばれる装具が用いられるケースが多いようです。
ブシャールリングには水仕事や入浴中に使用できるような金属製のタイプも用意されています。
生活スタイルにあわせた装具の選択が可能であるため、夜間以外にも使用できる装具として痛みの軽減効果が期待できるでしょう。
リハビリ療法
ブシャール結節の症状軽減のためには、リハビリも有効な選択のひとつです。
ブシャール結節のような変形性関節症の痛みは、握力の低下と関係があるとされています。
そのため、リハビリ療法では関節の動きを柔らかくしたり、握力を付けたりするエクササイズが取り入れられる場合もあります。
痛みを伴うような無理な運動は症状悪化を招く可能性もあるため、ブシャール結節に精通したクリニック選びも重要なポイントになるでしょう。
漢方薬でブシャール結節が改善されないときの対処法
漢方薬はすべての方に同じような症状の軽減効果があらわれるものではありません。
個人の体質との相性によっては、痛みや違和感が改善されない場合もあるでしょう。
本項では漢方薬以外に取り組める、ブシャール結節への対処法について紹介します。
漢方薬以外の改善方法を探している方、漢方薬を試したことがあり思うような結果が得られなかった方は、ぜひ参考にしてみてください。
エクオールサプリメントを試す(薬物療法)
女性ホルモンは関節を健康に保つ働きがあります。
そのため女性ホルモンのバランスが崩れることは、ブシャール結節の原因の一つと考えられています。
そこで女性ホルモンと同様の効果が期待できる成分「エクオール」をサプリメントとして摂取する方法が取られることがあります。
エクオールは腸内細菌により、大豆製品由来の「イソフラボン」から生成されます。
しかしイソフラボンをエクオールに変換できる腸内細菌は誰もが保持しているわけではなく、日本人においては保持率は約50%とされています。
大豆製品を食べても、エクオールの生成につながらない場合があるため、より確実な効果を得るためには、イソフラボンよりもエクオールのサプリメントがおすすめです。
ステロイド注射で痛みを和らげる(注射療法)
ステロイドは体内でも生成されており、栄養素や水分の代謝、免疫抑制作用、抗炎症作用などを持つホルモンです。
ステロイド注射は、主に関節症による傷みを改善するために用いられる方法です。
ブシャール結節においても炎症や痛みの緩和を目的におこなわれます。
指を曲げる腱の動きを改善させる効果があるため、痛みを軽減しスムーズな動きを取り戻したい場合には選択肢の一つとしてステロイド注射が考えられるでしょう。
関節を固定・置き換える(手術療法)
痛みが強い場合には、すり減った関節を人工関節に取り換える手術療法が取られることもあります。
関節痛への手術においては、関節を固定したり人工関節に置き換えたりする方法が一般的です。
しかし第2関節は第1関節とは異なり、日常生活のさまざまな場面において曲げ伸ばしをおこなうため、固定すると生活に支障が出る可能性もあります。
そのためブシャール結節においては人工関節を導入する場合が多いようです。
擦り減った軟骨や骨を取り除いた上で、人工関節に取り換えることで痛み、動き、見た目の大幅な改善が期待できます。
一方、指の人工関節は膝関節や股関節のものよりも耐久性が低いため、ある程度年齢を重ねた50歳以上の方におこなわれる傾向にあります。
最先端医療技術で改善する(再生医療)
近年では、PRP療法などの再生医療がブシャール結節の治療に用いられています。
再生医療を活用すれば、傷んだ組織の修復効果も期待できるでしょう。
症状の進行を抑える保存療法が主であったブシャール結節の治療において「回復」が期待できる画期的な治療法として、再生医療は注目を集めています。
ブシャール結節の治療におすすめされる再生医療とは
ブシャール結節の痛みや違和感を軽減し、かつ症状の進行を抑えたい場合には、再生医療の活用がおすすめです。
再生医療とはどのようなものか、イメージしにくい方も多いのではないでしょうか。
本項では再生医療の概要や、再生医療を受けることによるメリットについて解説します。
ブシャール結節の回復を希望する方は、次の説明をぜひ参考にしてみてください。
自身の細胞や血液を活用した新しい医療技術
ブシャール結節の再生医療に用いられるのは、患者自身から採取した血液や細胞です。
異物を体に入れるわけではないため、拒絶反応による重大な合併症が生じるリスクも軽減できます。
培養した細胞は幹部に直接注入するので、大掛かりな手術も必要ありません。
ブシャール結節に用いられる再生医療の種類
ブシャール結節に用いられる再生医療には次の種類があり、いずれも患者自身の血液や細胞を使用しておこなわれます。
次項からは、それぞれの特徴について解説します。
PRP治療
PRP療法は、患者から採取した血液を活用する再生医療になります。
PRP療法に必要となるのは、血液の中の血小板と呼ばれる成分です。
血小板といえば止血作用が有名ですが、血小板には「成長因子」などのタンパク質が含まれます。
成長因子には組織を修復する作用があり、血液を加工して血小板濃度を高めたものがPRP(多血小板血漿)です。
PRP療法は痛みや動きの改善効果が高く、作用も長続きするメリットがあります。
幹細胞培養治療
体組織が損傷したとき、失われた組織を修復するように働く細胞を「幹細胞」と呼びます。
幹細胞培養治療では、患者自身の腹部のような部位から幹細胞を採取し、培養した上で関節に注射する方法が取られています。
注射した幹細胞が組織の修復を高めるように働くため、PRP治療とともに、痛みや動きの改善効果が期待できるでしょう。
漢方薬でブシャール結節が改善できない場合はシン・整形外科の再生医療がおすすめ
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施術費用 | ■初診 3,300円 ■MRI検査 8,000円〜12,000円 ■注入治療 198,000円〜1,078,000円※1 ■リハビリ 29,800円〜49,800円 |
診療時間 | ■受付 9時〜18時 ■MRI診断予約 24時間受付 |
支払い方法 | 現金 クレジットカード 電子マネー バーコード決済 |
アクセス | 〒104-0061 東京都中央区銀座5丁目9-15 銀座清月堂ビル5F |
漢方薬は冷えや血行不良、炎症を抑える効果があり、痛みや違和感、腫れなどを緩和するために有効です。
一方で、効果が出ない場合や、体質との相性が悪く飲み続けられない場合などには、ほかの治療法を探すべきでしょう。
傷みや動きの改善効果が高い治療法として、シン・整形外科が提供する再生医療をおすすめします。
ブシャール結節の症状を改善したい方は、ぜひ次項から紹介するクリニックの特徴を参考にしてみてください。
シン・整形外科がおすすめの理由「3つの安心」
シン・整形外科は、ブシャール結節のような傷みや腫れを伴う関節痛の治療において「3つの安心」をポリシーに良質な医療を提供しています。
シン・整形外科の体制について紹介します。
再生医療に特化したクリニック
シン・整形外科は再生医療による傷みの除去を専門としたクリニックです。
再生医療は保存療法や手術に比べると歴史が浅いため、ノウハウの蓄積や安全性の確率に一定の課題が残る場合もあります。
シン・整形外科における治療は再生医療に特化しているため、初めて再生医療を受ける方でも安心して治療に望めるでしょう。
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シン・整形外科では、日本整形外科学会認定の専門医が診察をおこないます。
再生医療に関する実績も豊富であるため、一人一人の症状にあわせた適切な治療が受けられるでしょう。
もちろん再生医療とあわせて、痛みを軽減するためのリハビリや運動療法も受けられます。
再生医療と組み合わせることで、より高い効果が期待できるでしょう。
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万が一の場合に備えて、シン・整形外科では保証制度が設けられています。
たとえば幹細胞培養治療を2回以上、リハビリスタンダードコースを6か月以上継続した方は、十分な治療効果が出なかった場合に追加で1回分のメニューを無償で受けられます。
また、万が一の健康被害に備えて、シン・整形外科は「再生医療サポート保険」に加入しています。
治療の不足やトラブルにも対応できるよう、万全の体制が整えられているのは大きなメリットです。
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再生医療のうち、幹細胞培養治療はとくに歴史の浅い最先端の治療法です。
さらに良質な医療を提供するためには、治療経過の情報収集も欠かせません。
幹細胞培養治療は再生医療の中でも高額ですが、モニター応募により治療費を10%引きの費用で治療が受けられます。
治療における価格を抑えたい方にも、シン・整形外科の再生医療はおすすめです。
まとめ
ブシャール結節による痛みや腫れなどの症状は、漢方薬で改善できる可能性があります。
冷えや血行不良、炎症を改善する効果のある漢方薬により、ブシャール結節による不快な症状が軽減されるほか、さらなる症状の発症を予防する効果も期待できます。
ただし、漢方薬は体質との相性もあるため、効果が十分に出ない可能性もあるでしょう。
シン・整形外科は最先端の再生医療を提供し、ブシャール結節の治療に精通しているクリニックです。
保証制度も充実しているため、再生医療が初めての方でも安心して治療が受けられる体制を整えています。
ブシャール結節を治療する際にクリニック選びに悩んでいる場合は、本記事の内容をぜひ参考にしてみてください。