大腿骨頸部骨折
大腿骨頚部骨折とは?
股関節の中で、大腿骨の骨頭を支えている頚の部分(大腿骨頚部)の骨折です。骨粗鬆症で骨が脆くなっている、高齢者の方に好発します。股関節に痛みを生じ、ほとんどの方が立つことや歩くことが困難になります。
大腿骨頚部骨折
の症状は?
股関節部(脚の付け根)に痛みが出て、ほとんどの場合、立つことや歩くことができなくなります。
大腿骨頚部骨折
の原因は?
骨粗鬆症で骨が脆くなった、高齢者の方に好発します。骨粗鬆症がある場合、少し脚を捻っただけでも発症します。また転倒や転落などが原因になることも多くあります。
大腿骨頚部骨折
の検査・診断
転倒や転落した後に、立てなくなったら第一にこの骨折を考えます。痛みの部位なども確認し、X線検査で診断を行います。
大腿骨頚部骨折
の予防法
骨折しにくい骨を作ることが重要で、骨粗鬆症の治療を行うことと、転倒しにくい環境や身体作りをすることが予防となります。骨粗鬆症の治療は食物、薬物、運動になります。また、女性の場合は、正常でも更年期以後年率で1%ずつカルシウム量が減るといわれており、普段から骨密度などをチェックしておくことが大切です。
当院では、骨密度測定装置(DEXA法)を用いて、骨粗鬆症の診断を行います。極めて少量のX線で、安全に短時間で検査が可能です。
大腿骨頸部骨折
の治療法は?
手術療法
骨を金属などの器具で固定して、折れた部分をくっつける「骨接合術」と、骨折した大腿骨頚部から大腿骨頭を切除して、人工物(金属・セラミックス)に置き換える「人工骨頭置換術」があります。
人工骨頭置換術では脱臼しやすい肢位があるため、日常生活では注意が必要です。
手術後は、筋力や運動機能の低下を防ぐために徒手療法や運動療法など、リハビリテーションを行います。