PRP療法にかかる費用はどのくらい?治療の流れや疑問を徹底解説!

2025.09.13

近年、再生医療と呼ばれるPRP療法を用いるクリニックが増加しています。 PRP療法は変形性膝関節症や変形性股関節症の治療に有効であるため、注目している方は多いでしょう。 しかし一般的な手術や治療よりも知名度が低いことから、治療内容や費用を知らない方もいるはずです。 そこで本記事では、PRP療法の内容や費用について解説します。 治療の流れやPRP療法に関するよくある質問にも回答するため、PRP療法のことが詳しくわかります。PRP療法を知りたい方や検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

PRP療法とは

PRP療法とは、自身の細胞を利用して症状の改善を図る新しい治療法です。 ここではPRP療法がどのような治療法であるのか、次のポイントでわかりやすく解説します。
  • 多血小板血漿を意味する言葉
  • 血小板が持つ自然治癒力を活かす再生医療
  • 最低でも2回から3回の施術が必要
  • けがや病気の治療・歯科治療などに活用
PRP療法について理解を深め、どのような症状に適しているのかを確認しましょう。

多血小板血漿を意味する言葉

PRP療法はPlatelet Rich Plasma療法の略称であり、多血小板血漿をPRPと呼びます。 PRP療法では採血後、血液に含まれる血小板を抽出して多血小板血漿を作製し、患部に注射します。

血小板が持つ自然治癒力を活かす再生医療

PRP療法は、血小板が持つ自然治癒力を活かした再生医療です。 しかし血液中の血小板のみでは治療としての効果が低く、現実的ではありません。 そのため採血からさらに血小板を抽出し、血小板濃度を3~7倍に濃縮したものを患部に注射します。 患部に注射すると血小板に含まれるさまざまな成長因子の役割により、生体本来の自然治癒力が働きます。 関節にかかわる症状や筋肉の損傷など、さまざまな疾患に対して実施できる治療法です。

最低でも2回から3回の施術が必要

PRP療法は一度の施術ではなく、最低でも2~3回の施術が必要です。 しかし海外の臨床試験では、1回の施術で6~12か月効果が持続した結果も出ていることから、経過観察による判断が必要です。 PRP療法による治療の効果は自然治癒力に委ねられているため、効果に個人差があります。 また体調や年齢にも左右されるため、確実に治療できるとはいえません。 PRP療法を希望する際は、医師との綿密な相談が必要です。 メリットとデメリットをそれぞれ把握したうえで決断しましょう。

けがや病気の治療・歯科治療などに活用

PRP療法は、さまざまな疾患に実施されている治療法であり、けがや病気に加えて歯科治療や美容医療などにも活用されています。 けがの分野では、野球肩や野球肘と呼ばれる外側上顆炎に対して活用された事例が多くあります。 病気の分野では変形性膝関節症や関節炎などに活用されており、高齢者でも治療可能です。 歯科治療ではインプラント治療をおこなう際の土台となる骨の再生に活用されており、用途が多岐に渡ります。 美容医療では皮膚の再生を目的とし、しわ改善に期待できる施術として人気があります。 今後もPRP療法の応用範囲はさらに増え、さまざまな目的で活用されるでしょう。

PRP療法の費用について

PRP療法は保険適用外の自由診療であることから、全額自己負担となります。 費用はクリニックごとに異なるため、自身に適したクリニックを慎重に選びましょう。 ここでは、PRP療法の費用相場を解説します。

費用相場

PRP療法の費用相場は、治療部位や利用するPRP療法のシステムにより5万円~30万円前後と幅広く設定されています。 白血球をなるべく含まないように作製するACPであれば費用が安くなり、次世代システムであるAPSの場合は費用が高くなります。 APSは関節に特化したPRP療法とされており、変形性膝関節症や変形性股関節症などの治療におすすめです。 しかし費用が30万円前後と高めのクリニックが多いため、医師と相談して決めましょう。

保険適用外で全額自費負担

2023年5月現在、PRP療法は保険適用外の自由診療として扱われています。 自由診療の場合、治療にかかる費用は全額自己負担となるためPRP療法を受ける際は慎重に検討しましょう。

PRP療法がおすすめの方

ここからはPRP療法に適したおすすめの方について、次のとおり解説します。
  • 変形性膝関節症の方
  • 変形性股関節症の方
  • 腰痛や下肢痛の強い方
  • スポーツ外傷・障害のある方
関節にかかわる疾患やスポーツによる疾患がある方は、ぜひ詳しくチェックしてみてください。

変形性膝関節症の方

変形性膝関節症の方には、PRP療法がおすすめです。変形性膝関節症発症後、初期の段階ではヒアルロン酸注射で痛みの改善を図ります。 しかしヒアルロン酸注射をしても、進行が止まるわけではありません。 対してPRP療法は自然治癒力を活用する治療のため、痛みや炎症を軽減したうえで軟骨の変性や破壊を抑制できます。 とくにAPSシステムでは、組織を修復する効果や痛みを軽減する効果が高いとされています。 ただしPRP療法は変形性膝関節症を治すための治療ではなく、痛みを軽減して進行を防ぐことが目的の治療です。 そのため後期症状で歩行が困難な状態の方にはおすすめができません。歩く際や立ち上がる際、膝に痛みがある方にはPRP療法がおすすめです。

変形性股関節症の方

PRP療法は、変形性股関節症の方にもおすすめができます。 PRP療法を実施している大宮はしもと整形外科では、変形性股関節症の後期症状が見られていた方が、PRP療法により回復しました。 関節軟骨が再生し軽い早歩きができる状態にまで回復しており、PRP療法による高い効果が実証されています。 変形性股関節症の後期症状に対して基本的には手術が勧められますが、PRP療法による回復の可能性もないわけではありません。 PRP療法は変形性関節症に対する新しい治療法として、今後確立される可能性が大いにあります。

腰痛や下肢痛の強い方

PRP療法は、腰痛や下肢痛の強い方にもおすすめです。腰痛や下肢痛がある場合、現在は注射や薬の服用による治療が主流です。 完治が難しい場合、手術を勧められますが、手術したくない方の選択肢としてPRP療法が挙げられます。 PRP療法では腰痛や下肢痛の進行を抑制し、機能改善となる組織を再生します。 関節をはじめとした骨にかかわる症状に対して、PRP療法は多くのクリニックで提案されています。

スポーツ外傷・障害のある方

PRP療法は、スポーツによる外傷や障害がある方にもおすすめです。アメリカやヨーロッパなどの海外では臨床試験が進められており、多くの方がPRP療法により治療されています。 スポーツ外傷やスポーツ障害は、肩や肘、膝や足首などさまざまな部位で頻繁に起こります。 手術すると入院期間やリハビリ期間が必要となり、復帰まで長期間安静にしなければなりません。 しかしPRP療法であれば手術が不要であるため、通常の治療より早期にスポーツへの復帰が可能です。 PRP療法は肉離れやアキレス腱の炎症などの筋肉にかかわる症状に対しても有効であるため、気になる症状がある方は医師に相談してみましょう。

PRP療法の治療の流れ

PRP療法による治療の流れは、次のとおりです。
  1. 採血
  2. PRPの抽出
  3. 患部に注入
クリニックやシステムにより治療にかかる時間は異なりますが、PRP療法の治療の流れは基本的に変わりません。

1:採血

まずは多血小板血漿を作製するため、採血します。 採血量はクリニックごとに異なり、複数回分をまとめて1回で採血する場合もあれば、1回ごとに採血する場合もあります。 注入する部位や範囲により採血量は異なるため、治療を受ける前に医師と相談してみてください。 採血後には30分~1時間程度の時間ができるため、安静にして待ちましょう。

2:PRPの抽出

採血後、血液からPRPを抽出します。血液の中にはさまざまな細胞や成分が含まれているため、PRPのみの抽出が必要です。 遠心力を加えると白血球や赤血球は沈みPRPは浮き上がるため、抽出するために遠心分離させます。遠心分離させるためには、30分~1時間程の時間が必要です。 抽出したPRPを保存できるクリニックもあるため、経過観察をおこない必要に応じて注入可能な状態にします。

3:患部に注入

抽出したPRPを患部に注入すると、治療は終了です。注射の際は患部に強い痛みが伴うことが多く、1週間程度腫れが続くこともあります。 注射後2~3日は激しい運動を避けて安静に過ごしましょう。1週間経つと痛みや腫れが治まり、効果が感じられるようになります。 スポーツも再開できるとされていますが、状況により異なるため医師に相談してから再開してみてください。 治療から1か月経過すると患部の痛みが引き、症状が改善します。 ただし効果には個人差があるため、誰もがPRP療法で効果を感じられるわけではありません。医師からのアドバイスを確認しつつ、必要に応じて定期的に通院を継続しましょう。

PRP療法に関するよくある質問

ここからは、PRP療法に関する次のようなよくある質問に回答します。
  • メリットとデメリットは何ですか?
  • 副作用はありますか?
  • 必ず治療の効果を感じられますか?
  • 治療を受けたあとに生活面で気をつけることはありますか?
PRP療法による治療を受ける前に、疑問や不安を解決しておきましょう。

メリットとデメリットは何ですか?

PRP療法では自身の血液から採取したPRPを利用するため、アレルギー反応や感染リスクなどの副作用が起きにくいです。 さらに入院の必要がないため、日帰りで治療が受けられる点もメリットといえるでしょう。 最低2~3回の治療が必要とされていますが、PRPの効果次第では1回の治療で症状がよくなる可能性もあります。 PRP療法のデメリットは、自身の年齢や体調によりPRPの効果が出にくい場合もある点です。 またがん治療中の方や感染症がある場合はPRP療法が受けられない点も、デメリットといえるでしょう。 さらに注射の際は強い痛みが生じ、治療後1週間程度は痛みや腫れなどが継続するため、痛みに弱い方には大きなストレスとなります。 PRP療法を希望する際は、メリットとデメリットについて医師から直接説明を受けたうえで検討してみてください。

副作用はありますか?

PRPは自身の血液から作製されるものであるため、基本的に副作用はありません。 しかし医療行為全体において、副作用がまったくない治療はありません。 注射後に気分が悪くなった場合は、すぐに医師に申し出ましょう。

必ず治療の効果を感じられますか?

PRP療法は、必ず治療の効果を感じられるものではありません。 効果には個人差があるほか、PRPの作用による治療効果は科学的に証明されていないため、PRP療法を受ける際は注意が必要です。 しかし海外や国内の治療実績は多数あり、関節軟骨の再生が見られた症例もあります。現在もPRP療法に関する研究は進められているため、効果に期待できる治療法といえるでしょう。 PRP療法の費用は自己負担ですが、誰でも治療を受けられます。手術を避けたい方、これまでの治療で効果が得られなかった方におすすめです。

治療を受けたあとに生活面で気をつけることはありますか?

PRP療法の治療後は、激しい運動を避けて過ごしましょう。約1週間は痛みや腫れなどが続く場合もあるため、様子を見て安静に過ごすことがおすすめです。 スポーツを再開したい場合は、適切な開始時期について治療を受けたクリニックに相談してみてください。 PRP療法による治療後、患部を固定したり入浴を避けたりする必要はありません。 激しい運動のみ避けるよう注意してみてください。

PRP療法を受けるならシン・整形外科がおすすめ

変形性膝関節症やスポーツ外傷など、関節に関わる疾患のPRP治療は、シン・整形外科(旧東京ひざクリニック)がおすすめです。 シン・整形外科は、再生医療による関節痛治療を専門的に扱うクリニックで、次のような特徴があります。
  • 2種類のPRP療法を採用
  • 整形外科の専門医が治療を提案
  • 万が一に備えた保証制度あり
それぞれ詳しく解説するため、日常生活に支障が出るほど膝に痛みがある方や、できる限り手術を避けたい方はぜひ検討してみてください。

2種類のPRP療法を採用

シン・整形外科では、次の2種類のPRP療法を採用しています。
  • PRP-PRO治療
  • PRP-FD治療
PRP-PRO治療では、厚生労働省から認可を得た加工施設で精製したPRPを使用しています。 血液を20倍に濃縮可能で、組織の修復を促すサイトカインをより多く含んでいるため、強い痛みにも効果が見込めます。 また、PRP-FD治療は活性化、無細胞化したPRPをフリーズドライ加工し、注入する方法で長期保存が可能です。 より効率的なPRP療法を選択したい方は、上記の治療がおすすめです。 電話無料相談を設けているため、治療法で気になる点があればぜひ気軽に相談してみてください。

整形外科の専門医が治療を提案

シン・整形外科では、再生医療の経験が豊富な整形外科の専門医が治療を提案しています。 丁寧な診察をおこない、患者一人一人にあわせた再生医療を提案しているため、自身にあった治療法がわからない方も相談しやすいでしょう。 また、PRP療法以外にも、幹細胞培養治療や再生医療以外の治療もあり、症状に適した方法を選択できます。 再生医療を含めた幅広い選択肢から治療法を決めたい方にもおすすめです。

万が一に備えた保証制度あり

シン・整形外科には、万が一に備えた次の保証制度があります。
  • 再治療保証
  • リスク保証
再治療保証は、幹細胞培養治療を2回以上受け、リハビリスタンダードコースを6か月以上継続したうえで効果を得られなかった場合に、1回分の再治療を無料で受けられます。 初回の施術から1年間保証されるため、治療で効果を得られるか不安な方も挑戦しやすいでしょう。 また、リスク保証では、再生医療による健康被害を再生医療サポート保険で保証しています。 シン・整形外科が扱う再生医療は高い効果と低リスクが魅力ですが、必ずしも期待通りの結果になるとは限りません。 上記のような保証があれば、再生医療がはじめての方も安心して治療を受けられるでしょう。

まとめ

今回はPRP療法について、治療の方法や費用、治療がおすすめの方を詳しく解説しました。 PRP療法は最新の再生医療として、世界で注目を集めています。 関節の炎症やアキレス腱の炎症などさまざまな疾患に対して効果があるとされているため、気になる疾患がある方はかかりつけ医に相談しましょう。 痛みを効果的に改善したい方、治療効果を長期間持続させたい方は、成長因子が通常のPRP療法より豊富な「PRP-PRO治療」を検討してみるのもおすすめです。 PRP療法を受ける際は医師と相談してメリットやデメリット、費用を把握してから治療に臨みましょう。 ※本記事の情報は2023年5月時点のものです。 ※本記事は公開・修正時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。キャンペーンを含む最新情報は各サービスの公式サイトよりご確認ください。 ※本記事で紹介しているサービス・商品に関するお問い合わせは、サービス・商品元に直接お問い合わせください。
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