腱鞘炎の手術費用を抑える方法は?手術の種類と費用相場を詳しく解説

2025.09.14

サポーターの装着により症状が改善しない場合、腱鞘炎の治療では手術が必要です。腱鞘炎の手術では炎症を起こしている腱鞘を切開し、腱を通りやすくします。 しかし手術にはどのくらいの費用がかかるのか、施術方法ごとに費用は異なるのか、不安に感じる方は多いでしょう。 そこで本記事では、腱鞘炎の手術費用が気になる方向けに手術の種類や費用相場を解説します。本記事を最後まで読み、腱鞘炎の手術費用や手術の流れを確認しましょう。

腱鞘炎の治療法

腱鞘炎の治療法には、次の方法があります。
  • 保存的治療
  • ステロイド注射トリアムシノロン
  • 手術
腱鞘炎の症状により、治療法が異なります。それぞれの方法を確認しましょう。

保存的治療

腱鞘炎は、指を安静な状態で保つことで改善される場合が多いです。そのため軽度であれば、基本的に保存的治療からはじめられます。 保存的治療とはサポーターやテーピングなどを使用して指の負担を減らして生活し、炎症が落ち着ける治療法です。鎮痛作用のある内服薬も併用し、定期的に通院して経過観察します。 ただし痛みが強い場合や生活に支障が出ている場合、別の治療法になる場合もあります。

ステロイド注射トリアムシノロン

腱鞘炎の症状が中期の場合や痛みが強い場合には、ステロイド製剤を使用した注射治療が勧められます。ステロイド製剤はクリニックごとに異なりますが、トリアムシノロンと呼ばれる注射薬を使用する場合が多いです。 エコーで腱鞘の位置を確認しつつ施術をおこない、患部に直接ステロイド製剤を注射します。 しかし再発の可能性があり、1年以内に再び腱鞘炎になるケースも少なくありません。 また明確な回数制限は設けられていないものの、何回も注射すると腱の脆弱化につながる恐れがあります。複数回ステロイド注射治療を受けても完治しない場合、手術がおすすめです。

手術

他の治療法での改善が難しい場合、手術が勧められます。腱鞘炎の手術では炎症を起こしている腱鞘を切開し、腱の通りをスムーズにします。 皮膚は切開しますが3mm~2cm程度で済むため、大きな傷になる危険は少ないです。傷跡が気になる場合、内視鏡を用いる切開しない手術を取り扱うクリニックで施術を受けるとよいでしょう。 ただし内視鏡手術を取り扱うクリニックはごく少数であり、基本的には切開をおこなう腱鞘切開術で治療します。

腱鞘炎の手術費用

腱鞘炎の手術費用は腱鞘切開術の場合、3割負担で約6千円です。診察費や薬代などを含め、1万円前後を目安にしましょう。腱鞘切開術はばね指とドケルバン病のどちらにも効果的な手術であり、腱鞘炎の手術として代表的です。 腱鞘を切開したあとは指をスムーズに動かせるようになるものの、リハビリが必要な場合もあります。リハビリにかかる費用は、状況ごとに異なります。クリニックで詳しく確認してみてください。

腱鞘炎手術では日帰りが可能

腱鞘炎の手術は、所要時間が短く日帰りで受けられます。クリニックが混雑している場合は待ち時間が必要ですが、手術自体は10分~20分程度で完了します。 しかし腱鞘炎の診断を受けた際に、即日手術となるケースは基本的にありません。まずは医師と相談しつつ、手術以外の方法で治療できないか慎重に検討しましょう。

腱鞘炎の日帰り手術をおすすめできる方

腱鞘炎の手術がおすすめの方は、次のような方です。
  • 翌日には仕事に行きたい方
  • すぐに水仕事をしたい方
  • 腕を使用する運動をしている方
上記に当てはまる方は、医師と相談のうえ腱鞘炎の手術を検討してみてください。

翌日には仕事に行きたい方

腱鞘炎の手術は日帰りで受けられることから、仕事を休めない方におすすめです。腱鞘炎は指や手首を使い過ぎることで起こりやすく、仕事が忙しい方に起きやすい疾患です。 毎日忙しく指や手首を休める時間が取れない場合、保存的治療を実施しても治りにくいケースは多いでしょう。腱鞘炎により仕事に支障が出ている場合、早急な治療が必要です。日帰りの手術で、指や手首の悩みを早く解決しましょう。

すぐに水仕事をしたい方

腱鞘炎の手術を受けたあとは、早い段階で水仕事もできます。そのため腱鞘炎の手術は洗い物や洗濯など水仕事が多い、主婦(主夫)の方におすすめです。 ただし手術後3日間〜1週間ほどは水仕事を避けるよう勧められます。手術直後は、しばらく休める体制を確保しておきましょう。

腕を使用する運動をしている方

テニスやゴルフなど腕を使用する運動をしている方にも、腱鞘炎の手術はおすすめです。指や手首のコントロールは競技において非常に重要であり、腱鞘炎の早期治療は必須です。 しかしサポーターやテーピングで固定しても運動中の負担は大きく、保存的治療での完治は困難でしょう。運動やスポーツなどで腕を使用する場合には、手術を検討してみてください。

腱鞘炎の手術の流れ

腱鞘炎の手術は、次のような流れで実施されます。
  1. 治療方法を決める
  2. 手術の予約
  3. 検査
  4. 手術
  5. 抜糸
手術までの流れを確認すれば、予定も立てやすくなるでしょう。

1:治療方法を決める

初めて腱鞘炎でクリニックに行くときは、まず治療方法を決定します。最初の治療法は基本的に保存的治療となりますが、腱鞘炎の症状や希望により手術を受けることもできます。 ただし即日の手術はできません。まずはさまざまな検査や問診を受けましょう。

2:手術の予約

手術が可能であれば、手術日を決めて予約を取ります。希望を伝えれば担当医を指名できるクリニックもあることから、これまでの執刀経験や手術の実績などで判断しましょう。 手術の所要時間は10分~20分程度ですが、手術後は痛みが残ります。仕事前や予定がある日は避けましょう。 また術後2~3日は活動に制限がかかります。また一般的な手術方法では、1週間後に抜糸が必要となります。手術を受ける際は、当日から1週間後の抜糸まで見越して予定を立ててみてください。

3:検査

手術の前には、術前検査と呼ばれる検査をいくつか受ける必要があります。術前検査とは、手術の可否を判断する検査です。術前検査でとくに問題がなければ、手術がおこなわれます。

4:手術

手術当日は簡単な問診をしたあと、手術内容の説明を受けます。クリニックや担当医により異なりますが、手術の流れは次のとおりです。
  1. 手術部位の確認
  2. 体調の確認
  3. 抗生物質の点滴
  4. 局所麻酔もしくは伝達麻酔
  5. 麻酔確認後、皮膚切開
  6. 腱鞘切断
  7. 縫合
麻酔が切れると患部に痛みが生じるため、手術後は痛み止めが処方されます。

5:抜糸

手術を受けたあとは、患部に刺激がないよう生活します。抜糸までは約1週間の期間を設けるクリニックが多いです。抜糸まで、なるべく安静に過ごしましょう。仮に出血した場合は、手術したクリニックに連絡し、指示を仰ぎます。 抜糸が終われば、腱鞘炎の手術は完了です。手術後も指の動作に問題が残る場合、リハビリが必要になる場合もあります。動きに問題がなくなれば、腱鞘炎が完治したといえるでしょう。

腱鞘炎の手術についてよくある質問

最後に、腱鞘炎の手術についてよくある質問に回答します。
  • 腱鞘炎の手術をしても再発する?
  • 腱鞘炎の手術後の痛みは強い?
  • 腱鞘炎の手術の効果が出るまでの時間は?
腱鞘炎の手術に対して不安や疑問を事前に解決できます。事前に確認しておきましょう。

腱鞘炎の手術をしても再発する?

腱鞘炎の手術を受けても、再発する可能性はあります。 しかし人工透析や関節リウマチなどの基礎疾患がない場合は、再発リスクも高くありません。ただし腱の周りは炎症が起きやすい部分です。手術をしても、再発する可能性はあるといえるでしょう。 再発を防ぐには、指や手首への負担を減らすことが大切です。腱鞘炎になった原因を理解し、同じ作業や指への負担のかかる行為は控えましょう。

腱鞘炎の手術後の痛みは強い?

腱鞘炎の手術後、切開している箇所に痛みが強く現れる場合があります。手術後には、痛み止めや抗生物質が処方されます。用法を守り服用してみてください。 強い痛みにより不眠が起こり、精神的負担が大きい場合には、手術したクリニックに相談しましょう。

腱鞘炎の手術の効果が出るまでの時間は?

腱鞘炎の手術の効果は、手術後すぐに実感できます。 しかし傷口が完全に塞がるまでは、動かし過ぎないようにしましょう。腱鞘炎の手術では腱鞘を1つ切開します。手術直後は縫合した傷口が開く可能性があるでしょう。手術後は医師の指示に従い、安静に過ごしてください。

腱鞘炎の治療ならシン・整形外科がおすすめ

シン整形外科の腱鞘炎の治療は、以下の理由でおすすめです。
専門的な知識と経験一連の症例への対応最新の医療技術の利用患者中心のアプローチ継続的なケアとフォローアップ

専門的な知識と経験

シン整形外科が腱鞘炎の治療におすすめな理由として、その専門的な知識と経験が挙げられます。整形外科は骨や関節の疾患に特化した分野であり、シン整形外科は関節の異常や障害に対する専門的なアプローチをしています。

一連の症例への対応

シン整形外科が腱鞘炎の治療におすすめされる理由として、様々な関節の症状や疾患に対応できることが挙げられます。関節炎、捻挫、骨折など、指にはさまざまな問題があり、その一連の症例に対して適切な治療を提供しています。

最新の医療技術の利用

シン整形外科は最新の画像診断技術や手術技術を積極的に取り入れており、より精確な診断と効果的な治療を提供しています。

患者中心のアプローチ

シン整形外科は患者のニーズや状態に合わせた個別の治療計画を提供しています。関節の症状は個人差が大きいため、患者中心のアプローチが効果的な治療が求められます。

継続的なケアとフォローアップ

関節の治療は手術後のリハビリテーションやフォローアップが重要です。シン整形外科は継続的なケアとフォローアップを提供しており、患者の回復をサポートしています。

まとめ

今回は、腱鞘炎の手術費用について解説しました。腱鞘炎の手術は腱鞘切開術が主流ですが、医師の意見や自身の希望により切開しない手術も受けられます。 基本的に保険が適用される治療となるため、手術費用は約6千円〜1万円を目安にしましょう。 腱鞘炎になると痛みが生じるようになり、精神的にも大きなストレスです。早めに症状を改善したい方は、手術を検討してみてください。 <参考> 間庭整形外科
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