腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症

腰椎の構造

腰椎は5つの骨「椎骨」から構成され、椎骨と椎骨の間には、「椎間板」が挟まっています。 椎骨は、前方が「椎体」、後方が「椎弓」と分かれており、椎体と椎弓の間には、神経を守る「脊柱管」が通っています。腰部脊柱管の中には脳より伸びる「脊髄」が第1・2腰椎あたりまで通っており、第2腰椎より下方では、「馬尾神経」が通っています。 また、椎体から枝のように伸びる「神経根」が通っています。

頚椎椎間板 頚椎椎間板

腰部脊柱管狭窄症とは?

椎間板の変性や、背骨から突出した骨などにより、「脊柱管」の中を通る神経が圧迫されることで起こる疾患です。腰痛、下肢の痛みや痺れ、歩行障害などを引き起こします。

頚椎椎間板ヘルニア

腰部脊柱管狭窄症
の症状は?

安静時は腰痛は強くなく、ほとんど症状がありません。しかし、背筋を伸ばして立っていたり、歩いたりすると、太ももや膝から下に痛み、痺れが出ます。それにより、長い距離を続けて歩くことができなくなる「間欠性跛行」という症状が出ます。 前かがみになったり、腰掛けると痛みや痺れが軽減されるのが特徴です。進行すると、下肢の筋力が落ちたり、尿の出が悪くなったり、逆に尿が漏れてしまうこともあります。

腰部脊柱管狭窄症

(画像引用)日本整形外科学会|腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症
の原因

中高年の方に多く発症します。加齢や労働により背骨が変形したり、椎間板が膨らんだり、黄色靭帯が厚くなって神経の通る脊柱管が狭くなります。それにより、神経が圧迫され、神経の血流が低下して発症します。

腰部脊柱管狭窄症
の検査・診断

腰を反らすと症状が悪化し、前かがみの姿勢では楽になるかを確認します。X線検査である程度は推測できますが、より詳しく診断するためには、MRIや脊髄造影などの検査が必要となります。下肢の動脈が詰まって、血行障害を生じた時にも似たような症状が起こるので、正確な原因を調べることが必要です。

腰部脊柱管狭窄症の
治療法は?

薬物療法

湿布や消炎鎮痛剤、神経の血流改善のための内服薬、筋肉の緊張を和らげることで痛みの緩和に繋がる筋弛緩剤、末梢神経の痺れの改善に繋がるビタミンB剤などを使用します。

装具療法

腰椎コルセットを装着すると、姿勢が安定し狭窄が起きにくく、痛みが減ることが期待されます。長時間の装着はインナーマッスルが低下してしまう原因となるため、注意が必要です。

神経ブロック注射

薬物療法だけでは症状の緩和が不十分な場合に、神経ブロック注射で神経の周りの痛みや炎症を抑えることがあります。

リハビリテーション

徒手療法、運動療法、牽引療法、物理療法などを組み合わせて、痛みの緩和、血流改善、関節可動域の拡大、運動機能の維持・拡大などを図ります。 また、下半身を中心に、姿勢・動作の改善、腹筋・背筋などの筋肉を鍛えたり、腰への負担の軽減を図ります。

手術療法

保存療法で改善が見込めず、歩行障害が進行し、日常生活に支障があるような場合は、手術が適応となることがあります。

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