「肩が痛くて眠れない」「腕を上げると肩に痛みが走る」など、肩の痛みで悩んでいる方はいませんか。
- 肩の奥が痛む
- 横になると症状が悪化する
- 背中や髪を触る姿勢を取ると痛みを感じる
- 運動すると疲れやすい
上記の症状に当てはまる場合、腱板損傷の疑いがあります。腱板損傷とは、肩のインナーマッスルである腱板筋群のスジを損傷して、痛みや炎症が起こる病気です。
四十肩や五十肩と混同されやすいですが、腱板損傷とは異なる肩の痛みです。
本記事では、腱板損傷(腱板断裂)の症状や原因、注意点などを解説します。肩の痛みで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
腱板損傷(腱板断裂)とは
腱板損傷(腱板断裂)とは、肩のインナーマッスルである4種類の腱板筋群のスジが損傷したり、切れたりした状態のことです。
腱板損傷の腱(けん)は、筋肉が骨にくっつくところの白いスジのような部分を指します。筋肉と骨がくっつくスジの部分は、筋肉の動きを効率的に骨に伝えるため、硬めの線維である点が特徴です。
腱板とはスジが板状になった組織で、前から肩甲下筋腱(けんこうかきんけん)、棘上筋腱(きょくじょうきんけん)、棘下筋腱(きょっかきんけん)、小円筋腱(しょうえんきんけん)の4つの腱で構成されています。
腱板損傷は、加齢や怪我などの外傷が原因で起こる病気です。一度、腱板損傷になると自己治癒力では治癒しないため、症状に合わせた適切な治療が必要となります。
腱板損傷の原因や発症しやすい方の特徴
腱板損傷の原因は、大きく分けて3つあります。
- 年齢の問題
- 外傷
- 肩を酷使した場合
腱板損傷の原因で、よく見られるのは加齢による問題です。年齢とともに腱板を構成しているコラーゲンがもろくなり、古い輪ゴムのような状態になることで損傷しやすくなります。
また怪我による外傷で肩に負担がかかり、腱板損傷を起こす場合もあります。
転びそうになって手すりをつかんだときや、洗濯物を干したときなど、少しの負荷で傷めるケースもあるため注意が必要です。
肩を使うスポーツを好む方も、腱板損傷になりやすい傾向があります。たとえば、野球やバレーボールなどのスポーツは肩を痛めやすいことから、適度な休憩をはさみながらプレイすることが大切です。
腱板損傷の主な症状
腱板損傷による痛みには、軽度なものと重度なものがあります。多くの場合は症状が軽いため、気が付かないまま過ごしている方もいるほどです。
しかし、悪化すると手術が必要になるケースもあります。不自然な肩の痛みを感じた場合は、早めに医師の診察を受けましょう。
ここでは腱板損傷の主な症状をまとめました。自身の肩の痛みと照らし合わせて、腱板損傷の疑いがないかチェックしてみてください。
肩の奥の痛み
腱板損傷の痛みは、肩の奥が傷むような感覚です。腱板損傷はよく五十肩と比較されますが、五十肩は痛くて腕が上がらないのに対し、腱板損傷は痛いけど腕は上がります。
しかし、腱板損傷の場合は動かさなくても痛みが続く場合もあるため、その点が五十肩とは区別できる部分です。
寝ている際の肩の痛み
腱板損傷でよくみられる症状が夜間痛です。夜間痛とは、夜に寝ている間に痛みがひどくなり、眠れなくなる症状のことです。
腱板損傷は日中それほど痛くなくても、寝るころになるとズキズキ痛む場合があります。夜になると肩周りの血流が増加したり、横になる姿勢が原因で肩に圧迫力がかったりなどが原因として考えられます。
背中や髪を触る姿勢で痛みを感じる
腱板損傷は腕を上げ下げする動作はできますが、上げる途中で腱板が周囲の骨にひっかかり、こすれて痛みが発生するケースがあります。
目線くらいの高さに腕を伸ばす際に痛みが発生するため、着替えたり洗濯物を干したりする際に症状がやすいです。
運動をすると疲れやすい
腱板損傷になると、断裂した部分の筋肉が使えなくなるため、ほかの筋肉が代わりを努めます。ほか筋肉に負担がかかることから、運動すると疲れやすくなる点に注意が必要です。
また筋肉痛のような痛みも出ることがあるため、腱板損傷の方は肩を使うスポーツを控えましょう。
腱板損傷の症状のうち日常生活で不便なこと
腱板損傷になると、日常生活で不便なことが多くあります。たとえば、シャンプーや髪を乾かす際にも痛みを感じるなどです。
エプロンの紐を腰付近で結ぶ際にも、肩に痛みが走る可能性があります。無理をすると症状が悪化するケースもあるため、腱板損傷の方は日常生活の動作にも気を配ることが大切です。
腱板損傷の症状が出たあとの注意点
腱板損傷と診断された場合、肩周囲を安静にした方がよいため、腕の動きそのものを最小限にするよう注意が必要です。
そこで、腱板損傷の症状が出たあとの注意点をまとめました。まだ医師の診断を受けていなくても、可能性があるのなら下記の注意点をチェックしましょう。
頭の上で重い物を持たない
頭の上に重いものを持つと肩に負荷がかかるため、腱板損傷は悪化します。たとえばボールを投げるようなスポーツや、バーベルを頭の上に持ち上げるウェイトトレーニング、水泳などです。
痛みが悪化する可能性もあるため、なるべく頭の上まで重いものを持ち上げる動作は控えましょう。
上半身の力で物を持たない
上半身の力のみで物を持ち上げると肩に負荷がかり、腱板損傷が悪化する恐れがあります。たとえば、上半身を鍛えるアップライトローのようなトレーニングは、腱板損傷を引き起こす原因となる動作そのものです。
アップライトローのターゲットとなる部位は、三角筋中部と呼ばれる肩の側面部分の筋肉になります。
そのため腱板損傷を悪化させたくないのなら、アップライトローのような上半身の力のみで物を持ち上げる動作は取らないようにしましょう。
首の後ろで腕を動かさない
首や頭の後ろで腕を動かすのも、腱板損傷を悪化される原因になります。
たとえば、バーベルやバーなど使用して首の後ろで動かすトレーニングは、腱板に非常に負担のかかる動作になるため、避けたほうがよいでしょう。
腱板に過度な負担がかかると、肩の怪我や慢性的な痛みを引き起こす原因になります。そのため、首や頭の後ろで腕を動かす動作は、日常生活でも避けることをおすすめします。
腱板損傷の治療法
腱板損傷の治療法には、大きく分けて保存療法と手術療法の2つがあります。基本的に腱板損傷は自然治癒しないため、早めに医師の診断を受けて適切な処置をおこなうことが大切です。
ここでは、腱板損傷の治療法についてまとめました。どのような治療法があるか気になる方は、ぜひチェックしてみてください。
保存療法
腱板損傷は薬での治療はできませんが、痛みを和らげることは可能です。そのため、重度ではない症状の場合、保存治療法として薬による処置をおこなうケースがあります。
炎症を抑える消炎鎮痛剤や痛み止めなどの内服薬はもちろん、外用剤として湿布が処方されることもよくあります。
ほかにも、損傷部分に直接ステロイドを注射して炎症を抑える処置など、即効性と高い効果が期待できる治療法も選択可能です。
保存療法は、とくに腱板損傷による夜間痛で眠れない方に推奨されています。
手術療法
腱板損傷(腱板断裂)の直接的な治療には、手術療法が推奨されています。腱板損傷は命に関わる症状ではないため、必ず手術が必要なわけではありません。
しかし自然治癒は期待できない症状でもあり、悪化して痛みがひどい場合は手術療法を検討するケースもあります。
腱板損傷の手術方法は、特殊な人工関節を挿入する処置や、太ももや人工素材などを腱板の代用として移植する方法が一般的です。
腱板損傷を予防するエクササイズ
腱板損傷を予防するエクササイズとして、肩回りのストレッチが効果的です。
- 立ったままでも、座った状態でもよいため、自身のラクな姿勢を保ちましょう。
- その状態で右肩に左手を当てて、反対の手で左手のひじをグッと押し上げます。
- 左肩からひじにかけてスジが伸びているのを感じながら30秒間停止してください。
- 右と左の両方を交互に伸ばします。次に頭の上に右腕を回し、もう片方の手で右腕のひじを持ち、下方へグッと押します。そのまま30秒間停止しましょう。
予防するエクササイズのため、すでに腱板損傷と診断された方は、無理に腕を上げないエクササイズがおすすめです。腱板損傷と診断された方は、次の簡単なエクササイズを試してみてください。
- 肩の裏側にある骨の出っ張りの下付近を反対側の手で押します。
- その状態で伸ばしているほうの腕を内側、外側にゆっくり回します。
肩に手が届かない場合は、人に押されながら実施してみましょう。エクササイズは呼吸を止めないよう注意しながら、丁寧に時間をかけておこないます。
痛みを感じることがあれば、すぐに中止して休憩をとるようにしましょう。それぞれの動作は1セット10~20回で、1日3回がおすすめです。
エクササイズのみで腱板損傷が治ることはないものの、関節の可動域をよくする効果は期待できます。そのため、無理をしない範囲で生活にエクササイズを取り入れましょう。
腱板損傷の症状についてよくある質問
腱板損傷の症状についてよくある質問をまとめました。腱板損傷は年配の男性に多い症状ですが、スポーツや肉体労働をする方なら若くても発症する可能性があります。
そのため肩に慢性的な痛みを感じる方は、腱板損傷である可能性も考えてみましょう。
腱板損傷の痛みを緩和する運動はある?
軽いエクササイズで腱板損傷の痛みが緩和する可能性はあります。本記事でも、腱板損傷に効果的なエクササイズを紹介しています。
腱板損傷の痛みを完全に取り除くことはできないものの、症状を緩和する効果が期待できます。ただし、痛みがつらく腕を動かすのも難しい方は、病院で保存療法の処置を受けるようにしましょう。
腱板損傷なのかセルフチェックできる?
腱板損傷なのか簡単にセルフチェックする方法はあります。
- 両腕を肩の高さに上げる
- 1分間腕を水平に保つ
腕が下がり水平に保てない方は、腱板損傷の疑いがあります。また肩に痛みが出る場合も腱板断裂の可能性があるため、医師の診断を受けるようにしましょう。
腱板損傷と五十肩の違いは?
腱板損傷と五十肩の違いは次のとおりです。
- 五十肩ははっきりした原因はわかっていないが、腱板損傷は外傷や肩を酷使した場合など原因がある
- 五十肩は肩が固くることがあるが、腱板断裂は力が入りにくくなる症状がある
しかし、腱板損傷でも原因が明確でないうちに症状がでるケースがあったり、腱板部分に損傷があると肩が固くなったりする場合もあります。
例外が多く、実際のところ症状のみで判断するのは難しい点が現状です。肩の不調の原因や症状を正確に知りたいのなら、医師の診断を受けるほうがよいでしょう。
腱板損傷の症状は自然治癒する?
腱板損傷は基本的に自然治癒しません。一部のみの小さな損傷だと可能性はゼロではないものの、基本的には悪化して自然に治ることはないでしょう。
そのため、痛みがひどい場合は医師の診察を受け、保存療法または手術療法をおこなう必要があります。
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シン・整形外科では、腱板損傷の治療としても注目されている再生医療を専門的に扱うクリニックです。
主に次のような特徴があります。
- 手術なしで治療できる再生医療
- オーダーメイドのリハビリテーション
- 治療効果や健康被害に配慮した保証制度
それぞれの特徴を詳しく解説するため、腱板損傷による痛みを改善したい方は、ぜひチェックしてみてください。
手術なしで治療できる再生医療
再生医療とは、人体の自己再生能力を活かし、損傷した組織を修復する治療法です。
シン・整形外科では、主に次のような幹細胞や血液を患者から採取し、加工して患部に注入する再生医療を採用しています。
- 幹細胞培養治療
- PRP-PRO治療
- PRP-FD治療
上記の再生医療は腱板損傷の治療にも用いられており、日帰りで受けられます。
損傷した腱板の修復や痛みの軽減が期待できるうえ、体への負担も少ないため、症状が進行しているものの手術には抵抗がある方にも適しています。
治療の提案は整形外科の専門医がおこなうため、再生医療に関する不安や疑問は気軽に相談してみてください。
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シン・整形外科には、再生医療の効果を最大化させるオーダーメイドのリハビリテーションも提供しています。
患者一人一人の症状に合ったリハビリテーションメニューを、医学療法士が提案し、マンツーマンで指導します。
また、自宅でできる運動のアドバイスもおこない、再生医療による修復を促しつつ、痛みが再発しない体づくりが可能です。
腱板損傷を治療したい方は、ぜひ検討してみてください。
治療効果や健康被害に配慮した保証制度
シン・整形外科には、治療効果や健康被害に配慮した次の2つの保証制度を用意しています。
1つ目は、幹細胞培養治療を2回以上と、リハビリスタンダードコースを6か月以上継続しても治療効果が得られなかった場合に適用される再治療保証です。
上記に該当する場合、無料の追加治療(1回)が初回治療から1年間保証されます。
2つ目のリスク保証は、再生医療を受けて健康を害した場合に、再生医療サポート保険を利用できる保証です。
患者が安心して治療を受けられる制度が設けられているため、再生医療をはじめて受ける方も検討しやすいでしょう。
まとめ
腱板損傷(腱板断裂)とは、肩のインナーマッスルである4種類の腱板筋群のスジが損傷したり、切れたりした状態のことです。
加齢によって腱板を構成しているコラーゲンがもろくなり、古い輪ゴムのような状態になって起こるケースもあれば、外傷や肩を酷使した結果なる場合もあります。
横になるのみでも痛みを伴う場合があるため、症状が悪化すると日常生活に支障が出るでしょう。
腱板損傷は、一度なると自然治癒は期待できません。そのため、病院の薬で対処する保存療法、もしくは外科的処置をおこなう手術療法を受けることになります。
腱板損傷は命にかかわる症状ではないものの、症状が悪化するケースもあることから、痛みがひどい場合は早めに医師に相談しましょう。