膝の裏が腫れると歩行のたびにつっぱりや痛みを感じ、日常生活に支障が出てしまいます。
そのため、なるべく早く膝裏の腫れを改善したいと考える方は多いでしょう。原因を見つけて適切な対処や治療をすれば、膝の腫れや痛みは改善できます。
この記事では、膝が腫れたときに考えられる病気と原因をわかりやすく解説したうえで、症状を和らげるために自宅でできる簡単な対処方法を紹介します。
忙しくて病院へ行く時間がとれない方や、今すぐ不安を解消したい方はぜひ参考にしてください。
膝の裏が腫れたときに考えられる病気
膝の裏が腫れたときに考えられる病気はいくつかあります。ここでは、発症頻度が高い病気を4つ紹介します。
ベーカー嚢腫
ベーカー嚢腫(のうしゅ)は、膝の裏に液体が貯まり腫れる病気です。膝の裏には液体が入った滑液包(かつえきほう)と呼ばれる袋が多数存在します。
滑液包は膝の動きをスムーズにする役割を担っていますが、なにかの原因で滑液包の中の液体が異常に分泌されると、滑液包がふくらみ、膝の裏が腫れてきます。
サイズが小さいベーカー嚢腫は治療の必要がありません。通常、徐々に腫れはひいていきます。
しかし、ゴルフボールくらいの大きさにふくれたベーカー嚢腫は、破裂する可能性があるため病院での治療が必要です。
次に紹介する変形性膝関節症や関節リウマチなどの病気と合併しているケースも多いため、自己判断せず整形外科を受診しましょう。
変形性膝関節症
膝の痛みで一番多い原因が変形性膝関節症です。老化や肥満から膝関節の軟骨がすり減り変形すると、膝の痛みや液体の貯留が生じます。
はじめは、立ち上がるときや歩きはじめにのみ痛みを感じますが、症状が進行すると正座や階段の利用が難しくなり、さらに変形が進むと、安静にしていても痛みがとれなくなります。
症状が軽い場合は、痛み止めの服用や膝関節内にヒアルロン酸を注入して治療します。
さらに、運動療法やリハビリなども同時におこなうと症状の改善に効果的です。
変形性膝関節症が悪化した場合は手術となります。骨を切って変形を矯正したり、人工膝関節に入れ替えたりします。
変形性膝関節症は早期に発見し、進行させないことが重要です。慢性的な膝の腫れや痛みがある方は、早めに医師に相談しましょう。
関節リウマチ
免疫の異常により関節に炎症が起こり、痛みや腫れが出現する病気です。
男性よりも女性に多く、40~60歳代での発症が多いですが、近年、さらに高齢での発症も増加しています。
関節リウマチは、膝関節のみではなく、手足の指や手首の関節などにも腫れや痛みが出る特徴があります。
原因には、遺伝的要因や喫煙、歯周病などの環境要因が挙げられますが、今のところ、明確な原因はわかっていません。
関節リウマチと診断されたら、免疫異常を抑える治療をおこないます。
具体的には、抗リウマチ薬を早期から使用して免疫異常を抑制し、必要に応じて、炎症や痛みを抑える薬を併用します。
症状が強く出ているときは、安静にして関節に負担をかけないことが重要です。
しかし、症状が落ち着いたら適度な運動をおこない、筋力や関節の動きを維持できるようにしましょう。
膝関節炎
なにかの原因で膝の関節に炎症が起こり、痛みや腫れが生じる病気です。急に強い痛みが生じて、膝関節が赤く腫れ、発熱をともなうこともあります。
主な原因は痛風や細菌感染、ウイルス感染などで、原因によって治療方法は異なります。
たとえば、痛風による膝関節炎の場合、尿酸が原因のため尿酸値を下げる薬剤を使用しながら生活習慣の改善をおこないます。
細菌感染が原因の場合、抗生物質を使用するとともに、注射器などで関節内をきれいに洗います。
膝裏の腫れたときに考えられる主な原因
膝の裏が腫れる原因はさまざまです。考えられる主な原因を3つ紹介します。
疾患によるもの
変形性膝関節症や関節リウマチなどが原因で、膝関節内に炎症がおこり、液体が貯まることで膝裏が腫れます。
疾患が原因で膝の裏が腫れている場合、自然に症状が改善されることはまれなため、早めに整形外科を受診しましょう。
激しい運動による炎症
激しい運動をすると、膝には想像以上の負荷がかかります。
また、運動不足な方は、関節を支える筋力が低下しており、通常の運動でも膝関節に大きな圧力がかかる場合があり注意が必要です。
負荷がかかった膝関節は炎症を起こし、膝の痛みや液体が貯まる症状がでます。
膝裏の腫れや痛みが出た場合は、運動をやめてなるべく安静に過ごしましょう。
また、膝の症状が現れた直後は、腫れや痛みを抑えるために氷で患部を冷やすと早くおさまります。
リンパ節が腫れている
膝の裏にはリンパが流れるリンパ管があり、その中にリンパ節が存在します。
リンパ節が詰まっていると、リンパの流れが悪くなり膝裏が腫れることがあります。
リンパは、体内の老廃物を運ぶ役割をはたしており、リンパ節は、細菌などをせき止める重要な役割をはたしています。
運動不足や肥満などがあると、リンパの流れが悪くなり、詰まりの原因になります。
適度な運動やマッサージで詰まりを解消すれば、膝裏の腫れもひいていきます。
【セルフケア】膝の裏側の痛みに効果的な対処方法
膝の裏に腫れや痛みがあるときは、整形外科の受診がおすすめですが、今すぐ痛みを和らげたい方のために、自宅で簡単にできる対処方法を3つ紹介します。
ストレッチをする
適度なストレッチをすると、膝関節の筋肉を鍛えるとともに、関節を柔らかく保てます。
また、リンパの流れをよくする効果もあるため、リンパの腫れを軽減できます。
簡単にできる方法を2つ紹介します。
ストレッチ1:すねとふくらはぎのストレッチ
- 足を前に伸ばして床に座る
- つま先を前に倒し、すねを伸ばす
- つま先を上に向け、ふくらはぎを伸ばす
- 2と3をゆっくり10回くらい繰り返す
ストレッチ2:太ももの筋肉を鍛えるストレッチ
- 床に仰向けに寝転がる
- 片方の膝を曲げ、ゆっくりの胸に引き寄せる
- 左右それぞれ5回ずつ繰り返す
痛みがある場合は、無理のない範囲で実施してください。
患部を冷やす
膝の裏が腫れて赤みが出たり、熱を持っていたりする場合、炎症を起こしている可能性が高いです。
とくに痛みが出始めてすぐの急性期は炎症が激しいため、膝を冷やすと効果的です。たとえば、過度な運動をした直後に膝が痛くなったときが該当します。
すぐに運動をやめて安静にし、氷まくらや冷やしたタオルなどで膝裏を冷やしましょう。
患部を温める
膝の関節が凝り固まって動きにくい場合は、膝を温めると効果的です。
血行をよくすると、関節まわりの筋肉がほぐれ、膝関節がスムーズに動くようになります。
入浴時にゆっくり膝を温めたり、ズボンをはいて膝が冷えないようにしたりなど、日常生活の中で膝を温めるよう心がけましょう。
筋力低下による変形性膝関節症の方や慢性的に膝の痛みがある方におすすめの対処方法です。
症状がひどくなる前に整形外科に受診を
膝の痛みは誰にでも起こる症状のひとつです。
高齢者の健康相談ではひんぱんに聞かれる悩みのひとつであり、若者でも旅行で長時間歩くと膝が痛くなることもよくあります。
そのため、膝の痛みや腫れが出ていても放置する方も多くいるでしょう。
通常は、安静にしていれば膝の痛みや腫れはおさまりますが、変形性膝関節症や関節リウマチを発症した場合、安静にするのみでは治りません。
適切な対処や治療をおこなわないと、症状の急激な悪化も考えられます。
膝の痛みや腫れがひどくなってからでは、手術など大がかりな治療が必要になるケースもあるため、初期に治療を始めることが理想です。
膝裏の痛みや腫れがある場合は、なるべく早く整形外科を受診しましょう。
膝裏の腫れや痛みに関するよくある質問
膝裏の腫れや痛みが気になる方のために、膝裏の腫れや痛みに関するよくある質問に回答します。
ぜひ病院を受診する前の参考にしてください。
膝の裏が痛いときはどのような検査方法がありますか?
膝の裏の状態を確認する方法として、まずは医師が触診や問診をおこないます。
医師が膝の内部を確認すべきと判断した場合に、レントゲンやMRI検査を受けます。レントゲンは骨の状態を確認できる検査です。
骨以外の関節組織の状態を確認したい場合にMRI検査がおこなわれます。いずれも、痛みをともなわずに実施できる検査であるため安心して受診してください。
膝の裏の痛みを早くなくすにはどうすればよいですか?
痛みを早くなくすには、原因をつきとめて適切に対処しなければなりません。
たとえば、急激な運動で膝が腫れた原因は、膝関節に過度な負担がかかり炎症が起きたことです。
原因である炎症を抑えるために膝を冷やすことが、一番早く痛みをなくす方法となります。
また、リンパ節のつまりが原因で膝や脚がむくんでいる場合は、ストレッチをしたり膝を温めたりしてリンパと血液の流れを改善すると効果的です。
しかし、原因がはっきりわからない場合もあります。また、自身が考えていた原因が間違っていると、正しく対処できず痛みが長引くケースもあります。
早く痛みをなくしたい方は、専門家である整形外科での受診が最適な方法です。
医師と相談し、膝の痛みの原因に正しく対処すれば、早期に痛みを改善できるでしょう。
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まとめ
膝の裏が腫れたときに考えられる原因には、ベーカー嚢腫や変形性膝関節症、関節リウマチなどの病気のほか、激しい運動やリンパのつまりなどがあります。
病気が原因の場合は、医師と相談しながら病気の治療を実施すれば、膝裏の腫れや痛みが改善されます。
また、自身で痛みを和らげるためにはストレッチや膝裏を冷やしたり温めたりすると効果的です。膝のストレッチは自宅で簡単にできるため、慢性的に膝の痛みがある方は実践してみてください。
膝の痛みはよくある症状のひとつですが、自己判断で放置すると症状が悪化するケースもあり注意が必要です。とくに思い当たる原因がない場合、病気の可能性も考えられます。
膝裏の痛みや腫れがあるときは、早めに整形外科を受診して医師の判断をあおぎましょう。
病院では、医師の問診や触診のほか、レントゲンやMRIなどの簡単な検査のみで診断できる場合が大半です。初期の場合は、薬剤の服用や適度な運動など簡単な治療で改善が期待できます。
膝裏の腫れや痛みなどの違和感があるときは、躊躇せず病院で受診しましょう。
※本記事の情報は2023年1月時点のものです。
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