子どもが夕方から夜中に膝の痛みを訴える成長痛は、多くの親御さんがわが子のこととして経験したり、周囲で見聞きしたりする症状です。
朝になると痛みはなくなるが、これという原因が思い当たらないのに繰り返し起きる成長痛に不安を感じる方も多いでしょう。
成長痛の中には運動のし過ぎで起きるものや、治療が必要なものもあるため注意が必要です。
本記事では成長痛の起こりやすい年齢や原因と症状、治療法や生活上の注意点について解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
子どもの膝の痛みは成長痛?
子どもが夕方や夜間に膝の痛みを訴え、それが繰り返されるようなら成長痛の可能性があります。
熱心にスポーツしている子どもなら、その痛みは成長痛のなかでも注意を要するオスグッド病と呼ばれるスポーツ障害かもしれません。
小学生~中学生に多く見られる症状
成長痛は成長期の子どもによく見られる症状で、下肢とくに膝周辺に痛みが出ます。
発症年齢には個人差があり3歳から高校生まで見られますが、とくに小学生から中学生に多発する症状です。
成長痛とスポーツ障害(オスグッド病)に分けられる
成長痛は大きく2つの種類に分けられます。1つは、成長期であること以外にとくに原因が見当たらず、大人になると症状が出なくなるタイプです。
もう1つは、成長期にサッカーや陸上競技などの激しい運動をおこなうことで発症するスポーツ障害で、オスグッド病と呼ばれています。
成長痛の症状
成長痛は夕方から夜間にかけて痛みが出るのが特徴で、翌朝には痛みが消えているケースがほとんどです。
痛みが出る場所は下肢とくに膝周辺が多く、ふくらはぎや足首に出ることもあります。
痛みが出る頻度は、月に1~2回や週に1~2回など、人によってさまざまです。痛みの程度もさまざまで、幼児の場合は泣いて痛みを訴えるときもあります。
親がさすってやったり、抱っこしてやったりすると痛みが治まる傾向があるのも成長痛の特徴です。
また、成長痛の特徴的な症状の1つとして、病院に連れていったときに痛みを訴えるケースがほとんどないことがあげられます。
病院でも痛みを訴える場合は、他の病気の可能性があります。
オスグッド病の症状
オスグッド病は、小学校高学年から中学生に発症することが多いスポーツ障害です。
とくに、サッカーやバレーボール、陸上競技など、膝に負荷がかかる種目で多く見られます。女子よりも男子に多く発症する傾向があります。
膝の痛みの他に、熱を持ったり腫れたりする場合もあります。
単なる成長痛と軽視して練習を続けると、悪化して成人しても後遺症になることがあるため、症状が出たときは練習を休むことが大切です。
膝が痛む成長痛の原因
成長痛は正式の病名ではなく、はっきりした原因はわかっていません。
成長途上で筋肉や骨、関節の形成が未熟なことや、精神的なストレスが関係している場合があると考えられています。
筋肉や骨が未熟
成長期の子どもは、筋肉や骨、関節が未熟なために、日中に活発に動いた疲れがたまり、夕方や夜間に痛みとして出るのが成長痛の原因として考えられます。
精神的なストレス
幼児の場合、親にさすってもらったり抱っこしてもらったりすると痛みが改善する場合があり、精神的なストレスが成長痛に関係しているケースも少なくありません。
幼児に限らず、思春期も精神的なストレスが多い時期です。幼稚園に入園する、小学校や中学校に入学するなどの生活の変化が大きなストレスになる場合があります。
明確な原因は解明されていない
成長痛の明確な原因は現在も解明されていません。
成長期の膝などの痛みを成長痛と表現したのは、1823年のフランスの論文が初めてでした。
リュウマチ性の疾患と考えられた時期もありましたが、現在では否定されています。
20世紀の後半には、家族や親子関係を背景にする心因的な痛みとする報告もなされるなど、さまざまな原因が検討されてきましたが、はっきりした原因はわかっていません。
オスグッド病の原因
オスグッド病は、成長期に膝を曲げる筋肉を酷使し、筋肉と骨をつなぐ腱や軟骨に過度の負担をかけることで発症します。
過度なスポーツやトレーニング
少年期にスポーツクラブなどで、サッカーや陸上競技など膝に負担がかかる種目の練習を過度におこなうと、オスグッド病を発症することがあります。
膝の関節を動かすときに主として使われるのは、太ももの前にある大腿四頭筋(だいたいしとうきん)です。大腿四頭筋は膝のお皿の内側で膝関節の軟骨に付着しています。
ボールを蹴る、ジャンプするなど強い力で膝の屈伸をくり返すと、軟骨と腱の接着部の一部が剥離して炎症を起こすことがあります。炎症によって痛みや熱、腫れが生じるのがオスグッド病です。
また、筋肉が疲労によって縮んで固くなると、腱と軟骨を引っ張るが生じ、それによって痛みが生じる場合もあります。
骨の急成長
成長期は骨が急成長する時期で、骨や軟骨の組織が未成熟な状態で急激に成長します。
そのような時期に激しく運動すると、骨の軟骨や筋肉と骨をつなぐ腱がダメージを受けやすくなります。
膝の成長痛やオスグッド病の予防法
成長痛やオスグッド病を予防するためには、バランスのいい食事を摂る、過度にトレーニングしない、ストレッチして筋肉を柔らかくするなどの方法があります。
バランスのよい食事を摂る
アンバランスな成長が要因の一つであるオスグッド病を予防するためには、バランスのいい食事を摂ることも大切です。
成長期の体が要求しているタンパク質やカルシウムを摂るのはもちろん大切ですが、他の栄養素もバランスよく摂取する必要があります。
カルシウムを効率よく吸収するためには、マグネシウムやビタミンDが必要です。鉄分やビタミンB群も成長期には重要な栄養素です。
成長期の栄養管理は親の役目なため、好き嫌いの多い子どもの場合はとくに注意しましょう。糖分の多いジュースやお菓子を子どもの要求どおりに与えるのはよくありません。
スポーツやトレーニングは適度におこなう
部活動やスポーツクラブなどでトレーニングしていると、ライバル心やチームのためなどの理由で練習が過度になりがちです。
膝の痛みがあっても、休むと言い出せずに激しいトレーニングを続ける子どもは少なくありません。
親や指導者は子どもが膝の痛みを訴えたら、しばらく練習を休ませることが大切です。
痛みが解消したときもまた元の練習に戻るのではなく、練習メニューを見直して成長の過程に合った練習方法や練習量に変える必要があります。
誤ったフォームで関節に負担をかけることでオスグッド病を発症することがあるため、指導者は注意が必要です。
大腿四頭筋をストレッチでほぐす
運動の前後にストレッチする準備運動と整理運動は、オスグッド病に限らずスポーツ障害を予防するために必須の心がけです。
オスグッド病の予防には、とくに大腿四頭筋のストレッチをていねいにおこないましょう。
大腿四頭筋のストレッチ方法は種々ありますが、太ももの前側が伸びているのを感じながらおこなうのがポイントです。
簡単な大腿四頭筋のストレッチには次のようなものがあります。
- 立った状態で右足の膝を曲げ、右手でつま先をつかむ
- つま先をお尻の方へ引き寄せ、太ももの前側を伸ばす
- そのまま30秒キープ
- 左足も同様におこない、左右2〜3セットおこなう
ストレッチで筋肉の柔軟性を高めるのは、オスグッド病に限らず成長痛全般に効果があります。
会話やスキンシップを心がける
幼児期の成長痛は、弟や妹ができて親が前のようにかまってくれなくなったなど、精神的なストレスや不満の現れの場合があります。
痛みを訴えるのは、かまってほしいサインでもあるため、話かけて痛いところをさすってやる、抱っこしてやるなどでスキンシップを心がけましょう。
思春期の精神的な不安定も心の成長に伴う現象で、それが成長痛の原因になることも考えられます。幼児期の子どもより対応が難しいですが、オスグッド病の可能性がある場合はアドバイスが必要です。
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シン・整形外科は、関節の痛みを取って患者の生活の質を向上させることを経営理念とする整形外科専門医院です。
とくに膝の痛みの治療に力を入れており、旧病院名は「東京ひざクリニック」でした。
成長痛やオスグッド病にも深い知見と豊富な治療実績を有しています。
整形外科の専門医が診察
シン・整形外科では日本整形外科学会認定の専門医が診察と治療にあたります。
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シン・整形外科は、患者が大切にする生活の質を尊重し、健康で上質な生活を送れるように関節の痛みを取り除くことを使命としています。
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シン・整形外科は、組織再生で痛みを取る再生医療も提供しています。再生医療とは、人が持っている「自己治癒力」を利用して治療する最先端の医療です。
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来所してのリハビリのみではなく、自宅でおこなう運動の指導とアドバイスをおこない、痛みの再発防止をサポートします。
まとめ
成長痛は、成長期の子どもに発症する下肢の痛みで、膝の周囲に多発します。
夕方から夜中に痛みが出ることが多く、朝には痛みが消えているのがふつうです。
ハッキリした原因はわかっていませんが、成長期で未熟な筋肉や骨に疲れがたまるのが要因の1つと考えられています。
大人になると自然に治るのが通例ですが、激しいスポーツ競技をおこなう子どもに発症するオスグッド病は注意が必要で、治療を要する場合があります。
オスグッド病の悪化を予防するためには、痛みが出たら練習を休み、痛みが解消した後は練習法や練習量を見直すことが必要です。
※本記事の内容は2023年11月時点の情報です。