「朝起きたときに指の関節が痛む」「突然指が固まったように動かなくなる」など、指の関節の異常に不安を感じている方はいませんか。
こんな症状が現れているのなら、関節リウマチの可能性があります。
関節リウマチは膝や肩、肘などによく症状がでる疾患と思われていますが、指の関節も例外ではありません。
関節リウマチは放置すると悪化し、関節が変形、破損する危険性もあります。
そのため、早期診断、早期治療が悪化させないカギです。本記事では、指の関節リウマチの初期症状や原因、受診の目安などを詳しく解説します。
おもに4つある治療方法もまとめているため、関節リウマチの症状がある方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
指を曲げると痛みがある場合はどのような病気?

指を曲げる際の痛みがある場合は、さまざまな病気が疑われます。ここでは、指を曲げたときに痛みを感じる代表的な病気を3つまとめました。
慢性的な指の関節痛に悩んでいる方は、自身の症状と照らしあわせてチェックしてみてください。
腱鞘炎(ばね指)
指の腱とその周囲にある腱鞘というトンネル状の組織に炎症が起こり、指の動きがスムーズにいかなくなる状態を指します。特に指を曲げたあと、伸ばそうとすると「カクン」と跳ねるように動くため、「ばね指」と呼ばれています。この症状は、パソコンやスマートフォンの操作、家事や楽器演奏など、指を繰り返し使うことによって引き起こされることが多く、手を酷使する方に多く見られます。また、更年期や妊娠・出産を経験した女性、糖尿病を患っている方、関節リウマチの方も発症しやすい傾向があります。
主な症状としては、指の付け根の痛みや腫れ、朝方のこわばり、そして指を動かす際に引っかかりを感じたり、「カクン」と音を立てて動く感覚があります。症状が進行すると、指が途中で止まって動かなくなったり、伸ばせなくなったりすることもあります。
診断は医師による視診や触診で行われることが多く、腫れやばね現象の有無を確認します。必要に応じてエコー検査で腱の状態を確認したり、X線で骨の異常がないか調べる場合もあります。
治療はまず保存療法が基本となり、指を安静に保つことや、装具やテーピングで動きを制限して炎症を抑える方法がとられます。また、消炎鎮痛薬や湿布の使用、場合によっては腱鞘にステロイド注射を行うことで炎症を強く抑えることもあります。ただし、注射は繰り返すと腱の断裂リスクが高まるため、慎重に使われます。保存療法で改善が見られない場合や症状が重い場合には、腱鞘を部分的に切開して腱の通り道を広げる手術が行われます。これは日帰りで可能なことが多く、術後はリハビリを行うことで再発を予防します。
変形性関節症
関節の軟骨がすり減ることで痛みや動かしにくさが生じる慢性的な関節の病気です。特に体重のかかる膝や股関節、また手指や脊椎などに起こりやすく、年齢とともに発症リスクが高くなります。日本では高齢者を中心に多くの人が悩まされている代表的な関節疾患です。
関節は、骨と骨の接する部分に軟骨があり、これがクッションの役割を果たしています。しかし、加齢や過度の使用、ケガ、肥満、姿勢の悪さ、遺伝的要因などによってこの軟骨が徐々にすり減ると、骨同士が直接こすれ合うようになり、関節に炎症や変形が起こります。この状態が「変形性関節症」です。
初期には、関節を動かしたときの軽い痛みや違和感、こわばりといった症状が見られます。特に朝起きたときや長時間同じ姿勢をとったあとに痛みが出やすいのが特徴です。進行すると関節の動きが悪くなり、階段の昇り降りや立ち上がりといった動作がつらくなったり、関節が腫れたり、変形が目立ってくることもあります。最終的には、歩行困難や日常生活に支障をきたすほどになることもあります。
関節リウマチ
自己免疫の異常によって関節に炎症が起こり、次第に関節が破壊されていく慢性の病気です。放っておくと関節の変形や運動障害が進み、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。一般的には30〜50代の女性に多く見られますが、年齢や性別に関係なく発症する可能性があります。
関節リウマチは、免疫の働きが誤って自分自身の関節組織を攻撃してしまうことで発症します。特に、手指や手首、足の関節など、小さな関節から始まることが多く、両側の同じ関節に症状が現れるのが特徴です。炎症が起こることで関節の内側にある滑膜(かつまく)が厚く腫れ、痛みや腫れ、こわばりを引き起こします。さらに病気が進行すると、軟骨や骨が破壊されて関節が変形し、動かしにくくなります。
初期症状としては、朝起きたときに手の指がこわばって動かしにくいと感じる「朝のこわばり」が代表的です。この症状は30分以上続くことが多く、関節が熱を持ったり、赤く腫れたりすることもあります。症状が進むと、手足だけでなく、肘・膝・肩・首などの大きな関節にも炎症が広がることがあります。また、関節以外にも、肺や心臓、皮膚、目など全身に影響を及ぼすことがあるため、単なる関節の病気にとどまりません。
関節リウマチによる指の痛みや腫れの原因

関節リウマチによる指の腫れや痛みの原因は、関節包の炎症によります。
初期段階での痛みやこわばりは軽度なため、日常の忙しさに負けて放置されるケースもあります。
しかし、関節リウマチは自然治癒する可能性はないことから、放置したままだと悪化する恐れもあります。
ここでは、関節リウマチの痛みや腫れ、こわばりの原因や放置する危険性などを解説します。
クリニックに行く時期で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
痛み・腫れ・こわばりの原因
関節リウマチにおいて見られる「痛み」「腫れ」「こわばり」は、すべて関節内部の炎症によって引き起こされる症状です。この病気は自己免疫の異常によって発症し、本来は外敵から体を守るはずの免疫機能が、誤って自分自身の関節を攻撃してしまうことが原因です。特に炎症が起こるのは、関節の内側にある「滑膜(かつまく)」という組織であり、ここに炎症が起こるとさまざまな症状が現れます。
まず、痛みは炎症によって滑膜が腫れ、関節の内圧が高まったり、炎症によって放出される物質が痛みの神経を刺激することで生じます。次に、腫れは炎症によって関節内に水分や炎症細胞がたまり、滑膜が肥厚することで外から見ても明らかに関節がふくらんで見える状態です。触ると熱をもっていたり、圧痛があったりするのも特徴です。そしてこわばりは、特に朝の起床時に多く見られ、関節内にたまった炎症性の液体や血流の停滞により、関節が硬く動かしにくくなる感覚が現れます。このこわばりは30分以上続くことが多く、リウマチの重要な初期症状とされています。
これらの症状は相互に関係しており、滑膜の炎症が進行することで痛みと腫れが強まり、さらに関節の動かしづらさが増して日常生活に支障をきたすようになります。放置すれば関節の軟骨や骨が破壊され、不可逆的な関節変形を招くことにもつながります。
したがって、関節の痛みや腫れ、朝のこわばりなどが続く場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診し、正確な診断と適切な治療を受けることが大切です。早期に治療を始めることで、炎症を抑え、関節の機能を保つことが可能になります。
症状は左右の指にあらわれやすい
関節リウマチの症状は、左右対称に現れる傾向が強いという特徴があります。特に初期には、左右両方の手指や手首など、比較的小さな関節に痛みや腫れ、こわばりが現れることが多いです。たとえば、右手の人差し指の第2関節が腫れていれば、同じように左手の同じ関節にも症状が出ることが少なくありません。
このように左右対称に関節症状が出るのは、関節リウマチが全身性の自己免疫疾患であることと関係しています。つまり、体の一部だけに問題が起きているのではなく、免疫の異常が全身に作用しているため、左右の関節に同じような炎症反応が起こるのです。
ただし、必ずしもすべての患者で左右対称になるわけではなく、初期には片側だけに症状が出ることもあります。それでも、経過とともに反対側の関節にも同様の症状が現れるケースが多く、これが他の関節炎との重要な鑑別点になります。
このような左右の指に同時に症状が出るという特徴は、関節リウマチを早期に発見するうえでの大切な手がかりの一つとなります。特に手指の第2関節や第3関節、手首などが朝にこわばり、左右同時に痛みや腫れを感じる場合は、早めの受診が勧められます。
関節リウマチを放置する危険性
関節リウマチを放置すると、関節の炎症が慢性的に続き、関節の破壊や変形が進行していきます。最終的には、関節を動かすことが難しくなり、日常生活に大きな支障をきたすようになります。この病気は、単なる関節の痛みや疲労とは異なり、免疫の異常によって自分の関節を内側から攻撃する自己免疫疾患であるため、自然に治ることはほとんどありません。
炎症が続くと、関節内の滑膜が異常に増殖し、軟骨や骨が侵食されていきます。その結果、関節の痛みや腫れが強くなり、変形が起きます。たとえば、手の指が外側に曲がったり、足の関節が崩れて靴が履けなくなるといった状態になることがあります。関節が変形すると、服のボタンを留める、箸を使う、階段を上るといった日常的な動作が困難になります。
また、関節リウマチの影響は関節だけにとどまらず、肺や心臓、血管、皮膚、目など全身に広がることがあります。肺に炎症が起きれば呼吸が苦しくなったり、心臓の膜に炎症が及べば動悸や胸痛が起こることもあります。こうした合併症は、放置することで徐々に悪化し、場合によっては命にかかわることもあります。
さらに、慢性的な痛みや疲れが続くことで気分が落ち込み、うつ状態になったり、外出や人付き合いを避けるようになってしまうこともあります。関節が使えなくなることで仕事を続けることが難しくなるケースも少なくありません。

指の関節リウマチは何科を受診すべき?

関節が痛くなった場合、クリニックの何科を受診すればよいのかわからない方もいるでしょう。
とくにはじめて症状がでた方は、病気が関節リウマチなのか確信を持つのも難しいです。
そこで、ここでは指の関節リウマチを疑う場合、何科を受診するべきか解説します。
これからクリニックを探す予定の方は、ぜひ参考にしてみてください。
リウマチ科・整形外科・膠原病科を受診する
指の関節に関節リウマチが疑われる場合、受診すべき診療科は「リウマチ科」「整形外科」「膠原病科」のいずれかです。これらの科はそれぞれ専門性が異なりますが、関節リウマチの診断や治療を行うことができます。
リウマチ科は、関節リウマチをはじめとする自己免疫疾患の専門科であり、診断から治療、経過観察までを総合的に行います。特に、病気の初期で確定診断がついていない段階や、薬の使い方に細かな調整が必要な場合には、リウマチ科の受診がもっとも適しています。
整形外科は、関節や骨、筋肉の病気を幅広く扱う科です。関節の腫れや痛みが主な症状である場合や、まだリウマチかどうかはっきりしないときにも相談できます。また、関節の変形や機能障害が進んでいる場合には、手術など整形外科的な治療が必要になることもあるため、整形外科でも対応可能です。
膠原病科は、関節リウマチを含む全身性の自己免疫疾患を扱う専門科です。関節以外にも皮膚、肺、腎臓など全身に症状が出ている場合や、関節リウマチ以外の膠原病が疑われる場合には、膠原病科の受診が適しています。
どの科を選ぶか迷う場合は、まずは整形外科や内科を受診し、症状や検査結果をもとにリウマチの専門科へ紹介してもらう方法もあります。手指の腫れやこわばり、痛みが続くようであれば、早めの受診が大切です。
受診すべきタイミング
指の関節に違和感や痛み、こわばりを感じたとき、それが関節リウマチによるものかどうかを判断するのは難しいかもしれません。しかし、関節リウマチは進行性の病気であり、早期に診断して治療を始めることで、関節の破壊や機能障害を防ぐことが可能です。したがって、異常を感じたら早めに医療機関を受診することが大切です。
受診のタイミングとしては、朝起きたときに指がこわばって動かしにくい状態が30分以上続くようになったとき、手指の関節が腫れて押すと痛むとき、関節の痛みが左右対称に現れるとき、関節が熱を持ったり赤くなったりしているとき、日ごとに指の痛みが悪化しているときなどが挙げられます。これらの症状が数日から数週間にわたって続く場合には、放置せずにすぐ受診するのが望ましいです。
関節リウマチが疑われる場合に受診すべき診療科としては、リウマチ科、整形外科、または膠原病科が挙げられます。リウマチ科は関節リウマチを専門に扱っており、的確な診断と治療方針を立ててくれるため、最も適した診療科といえます。整形外科は、関節や骨、筋肉などの運動器全般を診療する科で、関節リウマチの初期症状にも対応可能です。症状がはっきりしない段階でも相談しやすく、必要に応じて専門科への紹介を受けることもできます。
膠原病科は、関節リウマチを含む自己免疫疾患を専門に診療する診療科であり、関節症状に加えて発熱や倦怠感、皮膚の異常、内臓の症状などがみられる場合には、こちらを受診するのが適しています。
関節リウマチは、発症から半年以内に治療を開始することで、関節の破壊を抑えられる可能性が高まります。そのため、「もう少し様子を見よう」と自己判断するのではなく、少しでもおかしいと感じたら、迷わず医師の診察を受けることが重要です。
関節リウマチの治療方法

関節リウマチの治療方法は、薬物療法、手術療法、リハビリテーション、生活習慣の改善など、おもに4種類があります。
ここでは、関節リウマチと診断された場合に選択する治療方法を詳しくまとめました。
関節リウマチは症状によりある程度の期間、クリニックに通う必要があります。
そのため、自身にあった選択ができるよう、知識として確認しておきましょう。
治療方法は4種類
関節リウマチの治療では、症状や体質、生活習慣などに応じ、4種類の治療法から選択ができます。
■ リハビリテーション:関節の動きを改善し、痛みを軽減するための体操やストレッチなどをおこなう治療
■ 手術療法:関節の変形や機能障害が進行した場合に、関節の再建や置換などをおこなう治療
■ 生活習慣の改善:食事や運動、喫煙、アルコール摂取などの生活習慣を指導する治療
薬物療法:関節リウマチの症状を抑えるための薬を利用する方法
生活習慣の改善も治療のひとつです。
関節リウマチの原因は明確には証明できませんが、細菌やウイルスの感染や過労やストレス、喫煙習慣、ホルモンバランスの乱れがきっかけで発症するケースもあります。
そのため、日常生活のなかで関節リウマチに影響を及ぼす要素を改善するアプローチが必要です。
一般的に関節リウマチの治療では、薬物療法とリハビリテーションなど、複数の治療方法を組みあわせておこないます。
治療の最終目標は寛解
関節リウマチの治療における最終的な目標は「寛解(かんかい)」の状態を目指すことです。寛解とは、病気そのものが完全に治ったわけではないものの、症状がほとんど現れず、日常生活に支障がないほどに安定している状態を指します。
関節リウマチは自己免疫疾患の一つであり、現時点では根本的に完治させる治療法はありませんが、医療の進歩により、早期発見と適切な治療を行うことで寛解を目指すことが可能になっています。寛解に達すれば、関節の腫れや痛み、こわばりなどの症状が抑えられ、関節破壊の進行も防ぐことができます。その結果、仕事や家事、趣味などもこれまで通りに続けられる可能性が高まります。
寛解を目指す治療では、疾患活動性(炎症の程度)をできる限り早く抑えることが重要です。そのために用いられるのが、抗リウマチ薬(特にメトトレキサートなどのDMARDs)、生物学的製剤、JAK阻害薬などです。これらの薬剤を組み合わせて適切に使用し、定期的な血液検査や画像診断を通じて治療効果を確認しながら、医師とともに病状をコントロールしていきます。
また、薬物療法に加えて、関節の機能を保つためのリハビリテーションや日常生活上の工夫も治療の一環として重要です。無理のない範囲での運動、手指の使い方、関節への負担を軽減する工夫などを行うことで、症状の悪化を防ぎ、生活の質を高く保つことができます。
このように、関節リウマチの治療は、単に痛みを抑えるだけでなく、将来的な関節破壊を防ぎ、可能な限り普通の生活を維持するために「寛解」というゴールを見据えて進めていくことが大切です。

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再生医療とは、本来持つ自己治癒力を最大限に活用し、指の関節の異常を治療する最先端の医療です。
ここでは、再生医療に特化した、シン整形外科を詳しく解説します。
シン整形外科では痛みに除去に力をいれているため、薬物療法やリハビリテーションのみでは症状が緩和しない方も検討してみてください。
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■ PRP-PRO治療:成長因子やサイトカインを利用して炎症を抑える
■ PRP-FD治療:血小板を濃縮した液体成分PRPを活性化し、無細胞化してフリーズドライ加工したものを、関節の損傷部位に注入する
再生医療では患者自身の細胞を活用するため、低リスクで治療がおこなえる点も大きな魅力です。
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治療にかかる費用
再生医療は最先端の治療法になることから、費用は高額です。
目安としてはPRP-FD治療が片膝1回198,000円(税込)、PRP-PRO治療が片膝1回264,000円(税込)、幹細胞培養治療が片膝1回990,000円(税込)からになります。
指の関節リウマチの治療費用に関しては直接お問い合わせください。ほかにも初診料やリハビリテーションの料金も発生します。
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そのため、症状のことのみでなく、費用のことも事前に相談ができます。
ほかの治療方法を試してみたけど効果を感じないのなら、痛みの除去に力を入れるシン整形外科を検討してみてください。
まとめ

関節リウマチとは、免疫の異常によって自分の関節が攻撃され、炎症や腫れ、痛みが慢性的に続く病気です。特に手指や手首、膝、足の関節に左右対称で症状が出やすく、朝のこわばりが続く、関節が赤く腫れる、動かしにくくなるなどの特徴があります。発症初期は風邪のようなだるさや微熱、食欲不振などの全身症状を伴うこともあります。
放置すると関節が変形し、日常生活に大きな支障をきたす恐れがあります。さらに進行すると内臓や血管にまで影響を及ぼすケースもあるため、早期診断と早期治療が極めて重要です。診療科としてはリウマチ科、整形外科、膠原病内科などがあり、初期症状が見られた段階で速やかに医療機関を受診することが勧められます。
治療では、関節の炎症を抑えるための抗リウマチ薬や生物学的製剤などの薬物療法が中心となり、必要に応じてリハビリテーションや生活指導が加えられます。治療の最終目標は「寛解」と呼ばれる、症状がほとんど現れない状態を維持することです。寛解を目指すことで、関節破壊の進行を防ぎながら、普段通りの生活を続けやすくなります。
関節リウマチは早期に適切な対応をとることで、進行を食い止め、良好な状態を保つことが可能な病気です。そのためには、自身の体の変化に敏感になり、関節の違和感や異常を感じたらすぐに医師に相談することが大切です。