五十肩(肩関節周囲炎)の痛みには、ステロイド注射やヒアルロン酸注射が効果的です。
しかし、五十肩は一度の注射で治るものではないため、どのくらいの費用がかかるのか気になる方も多いでしょう。
本記事では、五十肩の痛みを改善する注射の費用相場について解説します。
費用面で不安を抱いている方や、注射以外の治療方法についても知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
五十肩 (肩関節周囲炎)の痛みを改善する注射の費用相場
五十肩に対する注射では、主にヒアルロン酸注射、ステロイド注射、局所麻酔の3つが用いられます。
それぞれの費用相場は、次のとおりです。
- ヒアルロン酸注射:500~600円程度
- ステロイド注射:300~400円程度
- 局所麻酔:300~400円程度
五十肩の注射は、いずれの薬剤でも高額な費用はかかりません。
しかし、注射以外に初診料や再診料、検査代などもかかるほか、リハビリテーションも必要となり費用が高くなるケースもあります。
注射代のみならず、ほかの費用もかかることを考慮して多めに見積もることが大切です。
五十肩 (肩関節周囲炎)の痛みを改善する注射の施術の流れ
実際に注射を打つ際、どのような流れで進めるのか不安を抱いている方も多いでしょう。
ここからは、来院から施術までの流れについて詳しく解説します。
事前に施術の流れを理解すれば、安心して当日を迎えられるでしょう。
1:来院
まずは自宅から通いやすいクリニックを受診します。
クリニックのなかには予約が必要なところもあるため、事前に確認しましょう。
また、五十肩の治療は保険適用の対象となります。来院時は忘れずに保険証を持参してください。
2:カウンセリング
来院したら、医師によるカウンセリングがおこなわれます。
カウンセリングでは、自身の症状や痛みが現れた時期などについて伝えましょう。
また、実際に肩を動かしてみて痛みがあるのか、どのくらい動かせるのかなどもチェックされます。
3:検査
カウンセリング後は、痛みの原因が五十肩であるか診断する目的で検査をおこないます。
五十肩の診断に用いられる検査は、レントゲン検査やCT検査、MRI検査、超音波検査などです。
しかし、五十肩は検査の結果から把握できるわけではなく、ほかの疾患を否定してはじめて診断されます。
そのため、腱板断裂や変形性膝関節症、骨折、石灰沈着性腱板炎などと診断される場合もあります。
4:診察
検査の結果をもとに、医師が診察をおこないます。
五十肩と診断されて注射が適切だと医師が判断したら、説明を受けて治療に移ります。
5:注射
五十肩の注射は、エコーを見ながらおこなわれます。注射を打つ範囲によるものの、施術時間は5~10分程度です。
今後の治療方針について相談したら、料金を支払います。
料金の支払い後はすぐに帰宅できますが、不調を感じる場合は医師に相談しましょう。
五十肩 (肩関節周囲炎)の痛みを改善する注射は保険適用になる?
五十肩の痛みを改善する注射は、保険適用の対象です。注射のみならず、初診料やレントゲン検査なども保険適用となります。
五十肩の治療を受ける際は、忘れずに保険証を持参しましょう。
ただし、整骨院でリハビリテーションや電気療法などの治療を受ける場合、五十肩と診断されている方でも全額自己負担となる点に注意が必要です。
整骨院では骨折や脱臼などの怪我に対して保険適用となるため、五十肩の治療であれば何でも保険が適用されるわけではありません。
整骨院のなかには保険対応しているところもあるものの、基本的には整形外科でおこなう治療のみ保険適用となることを理解しましょう。
五十肩 (肩関節周囲炎)の治療として注射ができない方
ステロイド注射やヒアルロン酸注射は、五十肩の痛みに対する治療として効果的ですが、なかには施術が受けられない方も存在します。
五十肩の治療として注射ができない方は、次のような方です。
- 体に傷がある方
- 感染症を発症している方
- 抗凝固薬や抗血小板薬を服用中の方
いずれかに当てはまる方は注射ができないため、ほかの治療法を検討する必要があります。
体に傷がある方
注射を打つ場所に傷がある方は、施術が受けられません。
傷があるところに注射を打つと患部が悪化したり、感染症のリスクを高めたりする可能性があります。
注射を打つ場所に傷がある方は、回復後に治療を受けましょう。
しかし、肩に傷がある方でも注射部位から逸れている場合もあるため、まずは医師の診察を受けてみてください。
感染症を患っている方
感染症を発症している方も、五十肩に対する注射を控える必要があります。
感染症の例として挙げられるのは、インフルエンザやノロウイルスなどです。
発熱や下痢、咳などで感染症が疑われる方は、リスクが高いため注射をおこなえません。
完治してから治療を受けましょう。
抗凝固薬・抗血小板薬を服用中の方
抗凝固薬や抗血小板薬を服用中の方は、注射ができません。
抗凝固薬や抗血小板薬として挙げられるのは、バイアスピリン、バファリン、パナルジンなどです。
抗凝固薬や抗血小板薬は血を固まりにくくする薬のため、服用中の方は血液が凝固しにくい状況となります。
血液が凝固しにくい状況で注射を打つと、体の中に血腫ができて神経が圧迫されたり、気道の閉塞を引き起こしたりする恐れがあり危険です。
抗凝固薬や抗血小板薬を服用している方が五十肩の注射を打つ場合は、薬の種類を変更する、または休薬が必要となります。
自身の内服薬について心配を抱いている方は、担当医に相談しましょう。
五十肩(肩関節周囲炎)の注射以外の治療方法
五十肩に対する治療には、注射以外にもさまざまあります。
原則として薬物療法や運動療法などが用いられるものの、改善されないようであれば手術も検討します。
どのような治療法が適しているかは症状の度合いにより異なるため、医師と相談して決めましょう。
薬物療法
薬物療法は、発症から14日程度の五十肩が気になりはじめた時期(急性期)に用いられる治療法です。
薬物療法は痛みを和らげる目的でおこない、飲み薬や貼り薬などを用いて改善を図ります。
ヒアルロン酸注射やステロイド注射、局所麻酔などの注射も薬物療法として用いられる治療法の一つです。
いずれの方法でも薬物療法は可動域を改善できるわけではないため、痛みがある程度軽減したらリハビリテーションをおこないます。
薬物療法とリハビリテーションを併用し、初期の段階で積極的に治療をおこなえば、徐々に治癒するでしょう。
内服
薬物療法の代表的な例として挙げられるのは、痛み止め薬の服用です。
飲み薬にはNSAIDs(エヌセイズ)と呼ばれる非ステロイド性抗炎症薬が用いられることが多く、ロキソニンやセレコックスなどが該当します。
非ステロイド性抗炎症薬とは、炎症や痛みの原因となる物質の生成を抑えて症状を和らげる薬のことです。
しかし、あくまでも非ステロイド性抗炎症薬は肩の炎症を緩和させるものであり、動作時の痛みを完全に解消するのは難しい傾向にあります。
安静時の痛みには効果的であるものの、動作中の症状も緩和させたいのであれば、リハビリテーションやほかの治療法も同時におこなうことが大切です。
また、非ステロイド性抗炎症薬に含まれる成分には胃の粘膜を傷つける作用があるため、胃薬も一緒に内服する必要があります。
リハビリテーション
リハビリテーションは薬物療法と併用する場合が多く、可動域の制限や炎症、痛みなどを改善する目的で用いられる治療法です。
リハビリテーションを実施する目的は時期ごとに異なり、急性期の場合は痛みを緩和させる目的、慢性期の場合は可動域の制限を改善する目的でおこなわれます。
急性期はできる限り安静にしつつ痛みを軽減する必要があることに対し、慢性期は肩の様子を見ながら動かすことが大切です。
症状の度合いにより適切なアプローチ法は異なるため、医師や理学療法士は五十肩の時期に応じてプログラムを組みます。
また、リハビリテーションと一括りにしても運動療法や物理療法、徒手療法、生活指導など種類はさまざまです。
どのような指導を受けるのかは、症状の度合いやライフスタイルなどを考慮し、医師と相談しながら決めましょう。
体外衝撃波治療
体外衝撃波治療は変形性膝関節症に用いられることの多い治療法ですが、五十肩の痛みに対しても効果が期待できます。
体外衝撃波治療は痛みのある部分に衝撃波を与え、組織の再生を促すことで痛みを除去する治療法です。
治療後すぐに痛みの緩和を実感できる場合が多いほか、副作用のリスクが少ないなどのメリットがあります。
薬物療法やリハビリテーションなどとは仕組みが異なる治療法のため、痛みが改善されず悩んでいる方の新しい選択肢としておすすめです。
ただし、体外衝撃波治療は検査で不適応と判断されたり、持病で禁忌事項に該当したりする場合は受けられません。
自身が体外衝撃波治療を受けられるかは、医師の判断により決まります。
再生療法
五十肩に対しておこなう再生医療はPRP肩関節注射と呼ばれており、自身の血液を肩に注射して症状の軽減を図る治療法です。
内服やリハビリテーションなどの治療法で改善されない方、手術に抵抗を抱いている方などに用いられます。
自身の血小板を利用して注射する治療法のため、アレルギー反応や拒否反応などのリスクを抑えられる点がメリットです。
また、手術のように入院する必要がないことから、仕事や家事などで忙しい方でも受けやすいでしょう。
ただし、PRP肩関節注射は効果の持続期間が3か月~半年程度であり、永久的な効果が得られるわけではありません。
肩関節に注射を再度打つ、またはリハビリテーションと併用するなどし、治癒を目指す必要があります。
手術療法
手術療法は、リハビリテーションや薬物療法などで症状が改善されない場合に用いられます。
五十肩の手術として代表的なのは関節包解離術であり、内視鏡でチェックしながら関節包を切開する術式です。
関節包解離術で切開する範囲は1cm程度で筋肉を傷つけにくいため、身体的ダメージが少ない傾向にあります。
ただし、手術後は入院やリハビリテーションなどが必要となる点に注意しましょう。
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まとめ
五十肩の注射には、ヒアルロン酸注射やステロイド注射、局所麻酔などの種類があるものの、いずれの薬剤でも高額な費用はかかりません。
しかし、注射ができない方はほかの治療法で改善を図るケースもあるため、より高額な治療費となる場合もあるでしょう。
保存療法で改善されなければ、手術を進められる可能性もあります。
五十肩の治療には注射のみでよいと考えず、ほかの費用がかかる可能性もあることを想定しましょう。